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妊婦のりんご病:妊娠中に感染しないためには?~感染予防のために心がけたいこと~
りんご病の原因ウィルスに対するワクチンは、残念ながらまだ開発されていません。また、妊婦が感染した場合、母子感染を防ぐ方法も確立されていません。ですから、感染を避けるためには予防が1番!となります。感染した人と接触があった人の中で、約半数は感染するといわれていますので、家族それぞれが注意する必要があります。
りんご病は特有の症状が出る前に感染力が強いので、感染経路などを考慮し、妊娠中またはこれから妊娠の可能性のある方は、具体的に以下のようなことを心がけると予防につながるでしょう。
普段から、手洗い・うがいの励行はもちろん、人ごみはなるべく避ける、マスクをする
幼稚園や学校など地域で流行している時、特に上の子がいたり、子どもと接触する職業の人は、鼻水やよだれを拭く・食事の介助・おむつ交換など、排泄の介助、といったお子さんへのお世話の後は、石鹸と流水でしっかり手洗いをする
特に流行時期には、子どもとの食べ物や飲み物、食器の共有は避ける
唾液接触を避けるため、流行時期にはお子さんとのキスも控える
もちろん免疫力が低下しないよう、しっかり睡眠をとることや、バランスのよい食事を心がけることも大切ですね。
国立感染症研究所感染症疫学センターによる感染症発生動向調査によると、りんご病は4~6年の流行周期がみられ、昨年は、過去10年間で発症数が最多となりました。
今年に入っても引き続き発症数が例年より多く、また、通常春から夏にかけて流行する傾向があるので、これからの時期、注意が必要です。
妊娠予定の方、または妊娠中でも、そして家族の皆さんも、自費にはなりますが、りんご病に対する抗体があるか調べておくのも大切な予防となります。
執筆者:鈴木 ちひろ(助産師)
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