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お酒で出るホンネとは
お酒を飲まないと出ない「ホンネ」とはなんでしょう。
裏返してみると素面では言えない・言わないことだったりするのではないでしょうか?
だとすると、言わないで我慢していることに耐えられず、お酒頼みでホンネを出すというのは、いわば、便秘の解消みたいなもので、本人はスッキリしても、周囲は愉快ではないでしょう。
・・・ただ、翌日そんなことをしたことに落ち込んでしまう気の弱い人も少なくないのでは。
ホンネを伝える;コミュニケーション力について
個人的ではあっても、その人にとって大切な思いが「ホンネ」です。
そんな大切なものを、お酒の力で「ぶちまける」のはいかがなものでしょう。
お酒の席が、参加する人たちの抑制を解いてふだんできないホンネの会話を促進し、相互理解が深まるような場を「ノミニュケーション」と呼ぶのなら、
お酒はまさに、コミュニケーションにとっても百薬の長です。
でも反対に、お互いぶちまけ合って皆が気まずい思いと不愉快を残すだけだったり、
上司への悪口に盛り上がって「皆で誤解すれば怖くない」とばかりに集団妄想をつくるのはよくありません。
「ホンネ」は酒席でもその伝え方が問われますが、同様にネット上でも伝え方が問題視される場合が多々あります。
特にネット上では実名を使わず対面状況ではないため、なおさらホンネの出しあいが誤解を広げていく危険もあります。場合によっては殺人事件に至ったケースもあるくらいです。
その意味で、口に出す「ホンネ」自体が自分の思い込みや思い入れの強いものではないことが望まれます。周囲や状況のことを踏まえ、客観的であることを心掛けたいものです。
「酒を飲んでも呑まれるな」ですね。
<執筆者プロフィール>
山本恵一(やまもと・よしかず)
メンタルヘルスライター。立教大学大学院卒、元東京国際大学心理学教授。保健・衛生コンサルタントや妊娠・育児コンサルタント、企業・医療機関向けヘルスケアサービスなどを提供する株式会社とらうべ副社長
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