「自分の判断」で頭痛薬。 危険な行為と知っていますか?

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「自分の判断」で頭痛薬。 危険な行為と知っていますか?

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薬物乱用型頭痛はどう判断する?

 
薬物乱用型頭痛に当てはまるかどうかは、次のようなことをチェックしましょう。

 

定期的に週3日以上薬を飲んでいる

薬を増やしても次第に効きが悪くなる

毎朝のように頭痛がある

半月以上ズキズキする頭痛が続く

強度や症状、部位など一定しない頭痛が起こる

消化器症状など頭痛以外の症状も起こる

 

薬物乱用型頭痛は難治性の頭痛ですので、服用している薬を中止して、代用となる薬を追加するなどの適切な治療が必要となります。

 
 

薬とのつきあい方を変えよう

 
自分がどういったタイプの頭痛もちなのか、まずは病院をきちんと受診することが肝心です。
とくに「偏頭痛」の人に市販の鎮痛薬は効きませんので、発作が起こったときに服用する「急性期薬」、発作の頻度を抑える「予防薬」など目的にあった処方薬を正しく服用することが重要です。

 

 

偏頭痛の治療薬として処方されるおもな薬は以下のとおりです。

 

急性期治療薬

<軽度〜中程度>

アセトアミノフェン非ステロイド系抗炎症薬 (アスピリン)など

 

<中程度〜重度>

トリプタン製剤・・痛みを発症してからおおむね30分以内に服用すると、脳内の血管、三叉神経に働きかけて血管の拡張を抑えます。「イミグラン」「ゾーミッグ」「レルパックス」「 マクサルト」など。
 
エルゴタミン製剤・・昔から使われてきた薬。トリプタン製剤が使えない人などに処方。痛みが出てから服用します。

 

※いずれも制吐薬を併用することが多いです。

 

予防薬

β遮断薬,カルシウム拮抗薬,抗てんかん薬,抗うつ薬・・頭痛発作の程度や頻度、合併症・持病の有無などで選択されます。副作用の低いものから始めて、数か月かけて効果を判定していきます。

 

患者に合う薬を医師が判断するには、患者自身が薬の用法用量を守ってくれることが大前提です。頭痛の症状とともに、自分が飲んだ薬の種類や回数を、きちんと記録することが大切です。予防薬は、痛みが頻発する中度〜重度の方に処方されることがあり、発作の頻度が減れば中止します。そうした診断にも、頭痛ダイアリーのような記録は有効です。

 
 

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