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胃に穴が空いた場合どんな治療がおこなわれるの?
症状が軽度の場合には、胃内容物の吸引をし、抗生物質や抗潰瘍剤の使用により回復を目指すこともあります。しかし、胃穿孔が起こった場合には、全身への影響を防ぐため穴をふさぐことが最優先となり、大抵の場合は手術が行われます。
手術では、状態に合わせて開腹術、もしくは腹腔鏡術が選択されます。
では、このような事態を招かないためには、どんなことに気をつければよいのでしょうか?
胃を傷つけないためにはどうすればいいの?
胃穿孔を予防するために、次のことに気をつけましょう。
薬の副作用
消炎鎮痛剤は胃壁を傷つけやすく、長期間内服する場合は、胃潰瘍から胃穿孔を起こす危険性があります。長期間内服する場合は、病院で相談の上、胃薬や胃粘膜保護剤を一緒に服用することをおすすめします。
もし、腰痛や頭痛、月経痛などで市販の鎮痛剤を長期間飲み続けているのであれば、まずは胃潰瘍の症状に注意しましょう。
過度なストレス
過度なストレスがかかると自律神経が乱れ、胃液の分泌が過剰になり、胃粘膜を保護する作用が低下します。胃液には、自分の細胞も消化してしまうほど強い酸性の胃酸が含まれているため、胃酸と胃粘膜のバランスが乱れると胃壁を自ら傷つけてしまいます。
精神的なストレスだけでなく、暴飲暴食などによる胃への負担(ストレス)も、胃酸分泌を過剰にするため、注意しましょう。
飲み物
アルコール、コーヒーにはリラックス効果がありますが、胃を刺激して胃酸を増加させます。摂りすぎは逆に胃の負担となるため、注意が必要です。
タバコやピロリ菌
胃粘膜が傷つきやすい状態を回避するためには、禁煙することやピロリ菌を除菌することも有効です。ピロリ菌は胃潰瘍や慢性胃炎、胃がんの原因になる可能性があるとされています。
胃に穴が開くと、胃にとどまらず全身に影響し、生命に関わるリスクを伴います。胃に穴が開く前には腹痛などさまざまな腹部の症状があるため、体調に応じて病院で相談しましょう。
また、ストレスを溜めこまないようにし、上手にストレス発散できるようにすることも大切です。体調を整えるためには1日3食バランスよく食べ、適度な運動と十分な休息をとりましょう。
<執筆者プロフィール>
井上 愛子(いのうえ・あいこ)
保健師・助産師・看護師・保育士。株式会社とらうべ社員、産業保健(働く人の健康管理)のベテラン
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