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お酒の利尿作用は脱水症状を引き起こす?
アルコールによる利尿はお酒に含まれる水分がそのまま排泄されるわけではありません。
飲んだお酒に含まれる水分が吸収されるためには時間がかかります。
抗利尿ホルモンの働きの抑制により、まずは血液の中の水分が排泄されます。そして、浸透圧が上がるために、体液の水分が血管の中に移動します。
次に排泄されるのはこの水分です。
最後に排泄されるのは、小腸で吸収されたお酒に含まれていた水分です。
このことから、身体に必要な血液や細胞から水分が排泄されてしまうことがわかります。
50gのアルコールを摂取すると、利尿作用は600~1000mlといわれています。ビール1ℓを飲むと約1.1ℓの尿として排泄され、0.1ℓ分脱水状態になるという調査結果もあります。
このようにお酒が原因となって「脱水症状」を引き起こすこともあります。
お酒を飲むときに気をつけるポイントは?
お酒の量は適量に
お酒を飲む1日の適量は純アルコールで20gといわれています。
これはビールの場合は中びん1本(500ml)、日本酒の場合は1合(180ml)、ワインの場合は1/4本(約180ml)、ウィスキーの場合はダブル1杯(60ml)程度といわれています。
脱水予防、健康維持のためにも適量の飲酒を心がけましょう。
水分摂取はしっかりと
お酒による脱水症状を防ぐために、積極的に水分をしっかり摂ることが大切です。とくにトイレが近い方は、脱水症状を起こす可能性があります。
また、アルコールを分解するためにも水分は必要なため、水分補給をすることは、二日酔いの対策にもなります。
お酒を飲む前後には必ず水を飲むようにしましょう。
水は、一度にたくさん飲むよりも、コップ1杯(100ml~150ml程度)を目安に少しずつ摂ることをおすすめします。
また、可能であれば、お酒を飲みながら、間に水をこまめに摂りながら飲みましょう。
<執筆者プロフィール>
桜 イクミ(さくら・いくみ)
管理栄養士・健康運動指導士・フードスペシャリスト
株式会社 とらうべ 社員。病院での栄養管理・栄養指導の経験を経て、現在は企業で働く人の食と健康指導を行っている
<監修者プロフィール>
株式会社 とらうべ
医師・助産師・保健師・看護師・管理栄養士・心理学者・精神保健福祉士など専門家により、医療・健康に関連する情報について、信頼性の確認・検証サービスを提供
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