風が吹いただけでも痛い「痛風」 今から予防できること

Mocosuku(もこすく)
  • 風が吹いただけでも痛い「痛風」 今から予防できること

  • Mocosuku(もこすく)
医療資格者や専門家だけの記事を配信

風が吹いただけでも痛い「痛風」 今から予防できること

公開日時

痛風の治療について

 
痛風発作が起こったときは、消炎鎮痛薬を用いたり、局所麻酔剤入ステロイドを関節に注入したりするなどして、薬物療法で患部の痛みや腫れを取り除く治療をします。
 
そして、発作が治まった後は、慢性化を防ぐため尿酸値をコントロールする薬の長期的な服用が必要です。
 
さらに、前述の前兆症状には、炎症反応を抑える「コルヒチン」という薬が有効とされています。
 
 

痛風予防のポイント

 
次のようなことに気をつけましょう。
 

肥満を解消する:とくに内臓脂肪型肥満(メタボ)は、リスクが高くなる

軽い運動習慣:激しい無酸素運動は尿酸値を高めることがあるので軽めの有酸素運動がおすすめ

アルコール飲料の飲み過ぎを止める:とくにプリンタ体を多く含むビールは要注意。また、ビールを焼酎に変えるといった対処も、飲み過ぎには注意が必要

水分補給を十分にして腎臓のはたらきを万全にしておく:尿量を増やして尿酸を排泄する。ただし、甘い飲み物は尿酸値を高めるので、水やお茶を推奨

ストレス解消にやけ食い・やけ飲みをしない

 
また、次のような調査結果も報告されています。
 

コーヒーの摂取量が多いと痛風になりにくくなる

乳製品の摂取量が多いと痛風発症のリスクが下がる

ランニング距離が長いと発症リスクが下がる

アルカリ性食品の摂取は尿酸の排泄に有効(海藻類、野菜類、イモ類、果物類、大豆、キノコなど)

 
 
痛風の治療は、内科で診察を受け必要に応じて痛風外来やリウマチ科などを受診していくことがすすめられています。
 
関節などの炎症の場合は整形外科の受診が良いでしょう。
 
「痛風」は近年若年層や女性にも増えているといいます。
 
若いから、女性だから大丈夫…というこれまでの傾向に捉われず、食生活を中心にライフスタイルを見直してみましょう。
 
 
<執筆者プロフィール>
藤尾 薫子(ふじお かおるこ)
保健師・看護師。株式会社 とらうべ 社員。産業保健(働く人の健康管理)のベテラン
 
<監修者プロフィール>
株式会社 とらうべ
医師・助産師・保健師・看護師・管理栄養士・心理学者・精神保健福祉士など専門家により、医療・健康に関連する情報について、信頼性の確認・検証サービスを提供
 

スポンサーリンク

先週よく読まれた記事

ヨガはどうしてカラダに良いの? 医学的に掘り下げてみよう

執筆:吉村 佑奈(保健師・看護師) 医療監修:株式会社とらうべ 昨今のヨガブームにより、趣味としてヨガを楽しまれている方も多いのではないでしょうか。 「なんとなく健康に良さそう」というイメージの強いヨ...

不眠症ならぬ「過眠症」をご存じですか? 症状や原因とは

執筆:吉村 佑奈(保健師・看護師) 医療監修:株式会社とらうべ あなたは自分の睡眠に満足していますか? 睡眠の悩みと聞くと、多くの方が思い浮かべるのは「不眠症」でしょう。 しかし、「過眠症」で悩んでい...

朝起きたら首が… やっかいな「寝違え」の原因と治し方

執筆:南部 洋子(助産師・看護師・タッチケア公認講師) 医療監修:株式会社とらうべ 「朝起きたら首が痛い・・・寝違えたかも!?」 このような経験、どなたも一度はあるでしょう。 そもそも寝違えはどうして...

冷え対策に、「温活」をはじめよう!

執筆:吉村 佑奈(保健師・看護師) 医療監修:株式会社とらうべ 婚活、妊活、終活など、最近は「〇活」というコトバがよく使われています。 「温活」もそのうちのひとつで、今や書籍やインターネットなどあちこ...

「失神」と「睡眠」の違い どこに注目すればいい?

執筆:南部 洋子(看護師) 監修:坂本 忍(医師、公認スポーツドクター、日本オリンピック委員会強化スタッフ) 「失神」と「睡眠」の違い、見た目ではなにがどう違うのか、わかりませんよね。 例えば、飲み会...

つった! 寝ていたら足がつるのはどうして?対処法は?

執筆:山村 真子(看護師・西東京糖尿病療養指導士) 夜寝ている時、突然足がつってしまい、激痛で目が覚めた! そんな経験をされた方、いらっしゃいませんか? 突然起こる足のつり。どうしてこのようなことが起...

働く人に増えている「適応障害」 原因となる3つのパターン

執筆:山本 恵一(メンタルヘルスライター) 医療監修:株式会社とらうべ 環境にうまくなじめないことから、落ち込んだり、意欲や自信を喪失したり、イライラして怒りっぽくなったり、体調面が悪くなったり、場合...

【アルコール】新着記事

食後の運転は大丈夫? アルコールが含まれるチョコやケーキ…

食後の運転は大丈夫? アルコールが含まれるチョコやケーキ…

執筆:山本 ともよ(管理栄養士・サプリメントアドバイザー・食生活アドバイザー) 医療監修:株式会社とらうべ 「飲んだら乗るな。乗るなら飲むな」 運転をする人もしない人も、誰しも肝に銘じている言葉でし...

2019/01/25 18:30掲載

宴会前に要チェック! お酒による頭痛の原因と対策

宴会前に要チェック! お酒による頭痛の原因と対策

執筆:山本 ともよ(管理栄養士・サプリメントアドバイザー・食生活アドバイザー) 医療監修:株式会社とらうべ お酒を飲んだ後や翌日、頭がズキズキ痛い…この経験、多くの人は身に覚えがあるのではないでしょうか。...

2018/12/14 18:30掲載

口臭や体臭… 寝起きがキツイのはどうして?

口臭や体臭… 寝起きがキツイのはどうして?

執筆:井上 愛子(保健師・助産師・看護師) 医療監修:株式会社とらうべ 日本人はにおいにとても敏感、過剰反応などという論調も見られる昨今… そうは言っても、自分の臭いや家族の体臭、口臭は誰しも少なか...

2018/11/25 18:30掲載

「アルコール依存症」の基礎知識。 診断基準と段階的な治療

「アルコール依存症」の基礎知識。 診断基準と段階的な治療

執筆:藤尾 薫子(保健師・看護師) 医療監修:株式会社とらうべ 「依存」という言葉は“何かに寄りかかる”という意味です。 お互いに依存し合う「もたれあい」は適度であれば美徳と捉えることもでき、協力や...

2018/10/05 18:30掲載

風が吹いただけでも痛い「痛風」 今から予防できること

風が吹いただけでも痛い「痛風」 今から予防できること

執筆:藤尾 薫子(保健師・看護師) 医療監修:株式会社とらうべ 突然足の親指の付け根などの関節が赤く腫れ、激しい痛みに襲われるのが「痛風」の特徴です。 これは発作的に起こる症状で「痛風発作」ともいい...

2018/06/01 18:30掲載

いつもと違う二日酔いはメタノールが原因? 原因別に対策を

いつもと違う二日酔いはメタノールが原因? 原因別に対策を

執筆:藤尾 薫子(保健師・看護師) 医療監修:株式会社とらうべ 楽しいお酒の席…しかし、飲み過ぎにつきものの「二日酔い」になるとやっかいです。 飲み過ぎが原因になると知りつつ、ついつい深酒をして辛い...

2018/02/04 18:30掲載