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臭みを取る
肉と魚の臭みを取るにはそれぞれ方法があります。
<魚>
水分をふく
魚介類を洗った後に水分が残っていると鮮度が落ちやすくなり、臭みの原因になります。
洗った後はキッチンペーパーで水分をよく拭き取り、できるだけ早く下処理をします。
塩をふる
塩をふって15分ほど置くと水分が出てきます。
これが臭みの原因となりますので、キッチンペーパーでよく拭き取ります。
ほどよく水分が抜けて、味付けの調味料がしみ込みやすくなります。
お酒をふる
お酒には臭みを取る働きがあります。
調理する前にお酒を振りかけることで臭みを消し、さらに身をふっくらと仕上げることができます。
切れ目を入れる
皮ごと調理する塩焼きや蒸し物などでは切れ目を入れます。
厚い皮が臭みを中に閉じ込めるのを防ぐためです。
煮魚は沸騰させた煮汁から煮る
低い温度の煮汁に入れて時間をかけて温めると、うまみや臭みの成分が煮汁に出て、結果として全体に臭みが回ってしまいます。
沸騰した煮汁から煮ることで身を素早くコーティングし、旨みを閉じ込めます。
<肉>
酒をふる、塩をふる要領は魚と同じです。
また、肉の場合には解凍して利用することも多いと思いますが、この過程で臭みが出ます。
次のような点に注意しましょう。
低温でじっくり解凍
冷凍肉は、水分が膨張し細胞も膨らんだ状態です。
ですから、常温での解凍や冷凍のまま調理をすると、急激な温度上昇により膨張していた細胞が壊れて、うまみや臭み成分が水分と一緒に外に流れ出てしまいます。
冷凍肉は、半日ほど前から冷蔵庫にうつして低温でじっくり解凍しましょう。
ドリップをよく拭き取る
肉から出る赤い水気をドリップと言います。
これは臭みのもとになりますのでキッチンペーパーでしっかり拭き取ります。
食感をよくする
焼いたら身が硬くなる、煮たり蒸したりして身がパサパサになる…といった残念な経験はありませんか?
身を柔らかくふっくらと仕上げるひと手間をご紹介します。
食材に漬ける
魚も肉も主成分は「たんぱく質」です。
たんぱく質は加熱すると縮む性質があります。
たんぱく質分解酵素を含む食材に漬けることで、たんぱく質を分解して身の縮みを抑え、柔らかく仕上げることができます。
さらに、柔らかくなるだけではなく、漬け込む食材に含まれる栄養素も摂取できますから、まさに一石二鳥です。
漬けたあとは洗い流さず、そのまま調理します。
ご家庭で使いやすい漬ける食材と、補うことができる栄養素は次のとおりです。
*玉ねぎ(硫化アリル、オリゴ糖)
*舞茸(ビタミンB1、カリウム、食物繊維)
*ヨーグルト(カルシウム、乳酸菌)
*キウイ(ビタミンC、カリウム、食物繊維)
*パイナップル(ビタミンC、カリウム、食物繊維)
*パパイヤ(ビタミンC、カリウム、食物繊維)
切り込みを入れる
魚の皮や肉の筋は、身を縮めさせて硬い食感の原因になります。
アジやサンマ、カレイなど、皮が硬い魚は皮に斜めの切り込みを入れます。
また、肉の赤身は筋繊維です。
ステーキ用の牛肉、とんかつやソテーに使う豚ロース、鶏肉など、赤身の塊肉は全体を叩いて繊維を壊しましょう。
「肉たたき」という専用器具もありますが、包丁の背やフォークでも十分に繊維を断つことができます。
なお、食感とは異なりますが、肉の筋切りをすると仕上がりが良くなります。
肉の赤身と脂身は、それぞれ加熱したときの筋の収縮率が違いますから、下処理をせずそのまま焼くと肉が反り返って見た目が悪くなるのです。
全体を叩く必要はありませんが、赤身と脂身の境目に2~3ヶ所切り込みを入れると、きれいに仕上がります。
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