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アレルギー反応 : 花粉症の発症プロセス
アレルゲンがどのように アレルギー反応 を起こすかはさまざまですが、花粉症の場合を例に、そのプロセスを説明します。
1. 鼻内部に侵入した花粉成分(タンパク質)を、免疫細胞が取込んで分解し、異物としての情報を得る
2. 免疫細胞間で、その情報が伝達される
3. 免疫細胞の一種が花粉に反応する「抗体」へと成長する
4. この抗体が血液に乗って全身を巡り、別の免疫細胞と結合する
5. 再び侵入した花粉の成分が、免疫細胞表面の抗体に付く
6. 免疫細胞が反応し、ヒスタミンなどの化学物質が分泌される
7. 鼻水が出る、目がかゆくなるといった症状が出る
アレルギー反応 : 死に至ることもあるアナフィラキシーショック
免疫細胞が出すヒスタミンなどの化学物質の影響は、軽い場合は、鼻水やくしゃみなどで済みますが、重い場合には、体内のさまざまな血管の機能を失わせます。血圧が急激に下がり、脳に血液が回らず意識を失ったり、気道粘液が腫れて呼吸困難になったり、末梢血管が緩んで血圧か急低下して、ショック状態に陥ることがあります。これが「アナフィラキシーショック」で、生死に関わることもあります。
花粉症でアナフィラキシーショックを起すケースは稀ですが、スズメバチの毒や食物アレルギーでは比較的容易に起こり得るで、気をつけてください。
井上 愛子(いのうえ・あいこ)
保健師、株式会社とらうべ社員。産業保健(働く人の健康管理)のベテラン
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