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男性もブライダルチェックを受けよう
「不妊症」は避妊をしていないのに、2年以上赤ちゃんを授からないことを指します。不妊原因の調査によると、女性不妊45%に対して、男性不妊が40%、それ以外の15%は原因不明といわれています。また原因が2つ以上あることもあります。
男性のブライダルチェックを行っているクリニックでは前立腺がん・精巣の超音波検査、男性ホルモン値測定・性感染症などのための血液検査、精液検査などがあり、次回にその検査結果の報告があります。
最近では男性と女性が一緒に行ける婦人科も増えてきています。その場合は精子精液検査なども受けられます。大体の費用は約35000円~40000円の目安のクリニックが多いようです。
けれども男性にとって婦人科の受診は想像以上に勇気のいるものです。また婦人科の精液検査で異常があると、「子供を作る能力がない」と感じ、反対に一番大切な夫婦の仲まで悪くなることも。
まずは押し付けないことと、心配はあるけれど受診をためらうようなら、泌尿器科の受診を勧めてみましょう。泌尿器科なら、「男性の病気」として精巣静脈瘤などの治療にもあたってくれます。
高齢出産に際して気をつけることは?
もし「今はご結婚の予定はないけれど、いつかはしたい」という方が今気をつけておくことは、月経不順(周期が40日以上)、不正出血(少量でも10日以上続く)をほっておかないことです。
このような症状があれば、婦人科に相談しましょう。無排卵周期症(排卵していないのに出血が40-60日で起こること)は子宮体がんのリスクを高め、また10日以上続く不正出血は少量でも子宮体がんやその前がんの可能性があります。
また、子宮筋腫を指摘されている方は定期的にその経過を見てもらってください。残念ながら卵巣の加齢は止める方法がなく、年齢とともにその妊娠率は低下していきます。
けれど今出来ることがあるとすれば、健康な子宮を保っておくことです。排卵・受精は現在、その補助医療がありますが、子宮への補助医療は卵巣に比べると代理母出産など社会的、倫理的に難しいものになります。せっかくの受精卵も子宮に着床し、はぐぐまれるわけですから、その子宮を健康保っておくことが今出来る最善のことです。
自分の女性特有の臓器を良く知ることは、女性であることへの自信につながると思います。そのための第一歩が 結婚前にブライダルチェック ではないでしょうか?
<取材協力>
バイエル薬品株式会社
<監修者プロフィール>
太田 郁子(おおた・いくこ)
倉敷平成病院婦人科医長、医学博士、日本子宮内膜症啓発会議実行委員
<執筆者プロフィール>
株式会社 とらうべ
医師・助産師・保健師・看護師・管理栄養士・心理学者・精神保健福祉士など専門家により、医療・健康に関連する情報について、信頼性の確認・検証サービスを提供
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