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お互いがそれぞれの疾患に影響する可能性が高いといわれている「うつ」と「アルコール依存」。
このシリーズでは、実話をもとに「うつ」と「アルコール依存」を全15回に分けてご紹介します。それらが原因で家庭内に起こるケースも多いDVやモラハラ、共依存といった問題について掘り下げていきます。
 
(前回からの続き)
医師や知人からの「障害年金」や「生活保護」の申請の勧めを断り、地域のハローワークに相談に出かけたSさん(仮名・当時32歳)。結果的に、このことがSさんにとっては転機となったのですが、いまふりかえってみると「早い段階で生活保護や障害年金の申請をしていたほうが、ラクに社会復帰できたかもしれない」ともSさんはいいます。

 

うつ病と仕事 : ハローワークは「予想以上に親切」

自転車に乗って地域のハローワークに出かけたSさんでしたが、「自分の状況を説明して、就職の相談をする」ということを考えただけで、パニックに襲われそうになりました。しかし、重いからだを引きずるようにして、ようやくたどりついたハローワークの職員の対応は「予想以上に親切なもの」だったそうです。
所定の用紙に必要事項を書きこみ、Sさんは担当の職員に自分の病気のことや、そのために就職活動が難航していることを話しました。担当の職員は、特に口を挟むこともなくSさんの話を聞いていましたが、Sさんが「精神疾患のため就職が困難である」ということを確認すると、別の窓口に行くように案内するのでした。

 

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