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自己臭恐怖症 特徴
自己臭恐怖症の人の多くは、几帳面、潔癖、完璧主義といった性格特徴を持ちます。例えば、「自分のことをくさいと言われたように感じた」「会話している時、相手が鼻に手を当てた」「車に同乗したら窓を開けられた」──など、他人の言動がきっかけになって発症することが多いと言われています。
進行していくと、「ください」を「くさい」と勝手に聞き違えて落ち込んだり、他人の咳やくしゃみといった仕草も自分のにおいのせいと思ったりなど、においと相手の仕草に過剰に敏感になっていきます。その結果、においをかぎ取られるという恐怖で、職場、教室、車、公共交通機関、エレベーターなどの人が集まる場所や、対面での会話の場などを、避けるようになっていきます。
ここまでくると、日常生活や仕事などにも支障をきたします。
重度対人恐怖症としての 自己臭恐怖症
自己臭恐怖症よりも広い範囲を指す「対人恐怖症」は、周囲から見た自分を過剰に意識して、人との接触を恐れ、避けようとして、生活や人間関係に支障をきたす神経症(強迫性障害)です。かつては、日本固有の「恥の文化」から生まれた日本人特有の精神病理と見なされていたこともありました。対人恐怖症は大きく分けて、2つのタイプに分けられます。
緊張型対人恐怖症
自分の性格に問題があると感じ、劣等感に苦しむ対人恐怖症で、現在、DSM-5(精神疾患の分類と診断の手引き)では、「社交不安障害」の症状と同じと言われています。代表的な症状としては、視線恐怖症、あがり症、赤面症、電話恐怖症などがあります。
確信型対人恐怖症
自分の身体(の部位)に問題があると感じ、周囲の人に迷惑をかけ、嫌がられていると、罪悪感を感じる対人恐怖症。相手の仕草・言葉と自分が気にしていることとを結びつけ、症状を悪化させていくので、重度対人恐怖症とも呼ばれ、克服に時間を要します。自己臭恐怖症は、確信型の代表的症状です。このほか、醜形恐怖症があります。
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