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幻覚とも解釈される「自己臭恐怖」
実際にくさいわけではないのに、本人がくさいと思いこんでいるのは、統合失調症に見られる幻覚の「幻臭」とも解釈できます。かつて海外では、幻臭を持った精神分裂病(統合失調症)と診断されたこともあったようです。ちなみに、幻覚は、見えないものが見えたり、聞こえない声が聞こえたりといった、知覚の病いと定義されます。こうした経緯からか、確信型対人恐怖症はDSMの「社交不安障害」には入っていません。
自己臭恐怖症の治療と克服
自己臭恐怖症の人は、周囲が「におわない」と言っても本人が「臭っている」と思い込んでいるため、まずは、ワキガなどのように実際にニオイがあるかどうかの判別が必要です。ただし、測定によってにおいがないことがわかっても、納得しない場合もあります。その場合は、長期の対面カウンセリングが有効と考えられています。重症化して不安が強い場合は、抗うつ剤や抗不安薬などの薬物療法が併用されるケースもあります。対人恐怖症の治療については、「森田療法」という精神療法が有名です。カウンセリングや修養などを通して、自己臭恐怖症を克服していくことが目指されます。
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