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大腸ポリープの切除 を行う場合
大腸ポリープを切除するかどうか、また、どのようなポリープを切除の対象にするのかは医療機関によって判断が分かれます。一例を挙げると、良性腫瘍と思われる隆起型のポリープで、大きさは1cm以下、切除困難な位置にないこと、といった条件があります(国立がん研究センター)。
確率としては高くありませんが、大腸内視鏡検査にはリスクがともないます。腸に穴が開くといった重篤なケースは約0.04%、比較的頻繁に起きる出血については、観察のみなら0.04%、ポリープ切除をともなうとかなり高くなって0.5%以下とされています(同)。
大腸ポリープの切除 :早期発見に貢献する大腸内視鏡検査
簡便な検査である便潜血検査と比べた場合、大腸内視鏡検査はとりわけ早期がんの発見に優れています。大腸がんは早期に発見するほど負担の少ない治療を選択できる可能性が高まります。
まだ筋層にまで達しておらず、リンパ節転移のない早期のがんであれば、お腹を切らない内視鏡治療で治すことができます(内視鏡治療後の病理検査によってリンパ節転移の可能性を判断し、必要な場合は腹腔鏡手術や開腹手術を行うケースもあります)。
大腸ポリープの切除 をともなう大腸検査には、大腸がんの早期発見とともに予防の意味合いがあります。簡便な便潜血検査に比べて負担も大きく、リスクもゼロではありませんが、大腸がんの早期発見に有用であり、病理検査による精度の高い診断も可能になります。
便潜血検査を毎年受けるようにし、少なくともそこで陽性となった場合は大腸内視鏡検査を受けます。また、罹患率が高くなる40代以降で、身内に大腸がんに罹った人がいる場合や、強い不安を感じている場合には便潜血検査の結果を問わず、大腸内視鏡検査の受診を検討しましょう。
1度行ったあとは毎年受ける必要はなく、便潜血検査を上手く組み合わせながら、2回目以降のタイミングについては医師と相談して決めるとよいでしょう。
監修:岡本良平医師(東京医科歯科大学名誉教授)
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