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一般的に経営者は心が強いと思われていますし周りに弱みは見せないように努力しがちです。
周りの力を借りて、考え抜くことで、経営上の難局を打開できていたとしても、どう考えても進むべき方向性すら見つけられずに堂々巡りを繰り返してしまうこともあります。
結果として、考えることに疲れ、ついには、体まで動かなくなってしまう……というケースもあるのです。
最終的には、肉体的にも精神的にも限界に達し、自分が生きるために、現状から逃避するしかないと思い定めてしまうのです。
こうやって、心が強いはずの経営者でも「うつ」になってしまうのです。
私は、自らがもがき苦しみ、そして回復できた過程を赤裸々にすることで、私と同じように精神的に苦しんでいる経営者やビジネスパーソンの方々を、「うつ病」の苦しみから救うきっかけを作りたいと思っています。
うつ病を克服 するまで:経営者としての高いプライドが、「うつ病」の原因?
遡ること3年前の秋、その新規性、新たな価値の創造を評価され数々の賞に浴してきたビジネスモデルが、東日本大震災を契機に機能しなくなりました。
当然、業績は急降下です。
起死回生の一打を打つには、大きな資本を必要としました。
しかし、業績の急降下を見た金融機関はお金を出してはくれません。
このジレンマの中、優秀なメンバーは一人、また、一人と会社を去っていきます。
会社に元気がなくなり、負のスパイラルは際限なく続くように思えました。
会社のすぐそばの自宅に帰っても、答えが出ずに、早い時間にベッドに横たわり、考え続ける日々が3ヶ月続きました。
ある経営者からは、現場で素振りを繰り返していれば、必ず答えは見えてくると言われました。
頭では理解できるものの、それすらする気力も体力も徐々に失せて行きました。
そして、昼間、お客様を訪ねた帰りに、駅のホームに立っているときに、線路に飛び込みたいと考える程思い詰めるようになっていったのです。
「これで楽になる!」と言うものすごい衝動が襲ってくるのです。
その衝動を、歯を喰いしばって押さえている自分がいつもいました。
自分には、経営者として、事業を立ちあげたものとしての高いプライドがありました。
今考えると、このプライドこそが、自ら を正真正銘の「うつ病」へと突き進ませた要因のように思えます。
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