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更年期障害とHRT治療 :どうすれば受けられるの?
まずは婦人科外来(最近では、更年期外来もあります)を受診することです。どのような症状があるか、困っていることは何か、これまでの病歴や現在のカラダの状態はどうか、HRT治療に対して何を望むかなどを、医師へ細かく伝えます。
その後、内診や超音波検査などで子宮と卵巣の状態を調べ、医師が“HRTが可能であるか”を判断します。HRTに対する効果(ベネフィット)とリスクについて相談し、もっとも適した方法でHRTを開始します。
ただし、どの薬剤、どの方法を選択しても、カラダに対して本来は減少しているホルモンを補うわけですから、HRTが適応にならない場合もあります。
例えば
・重度の肝臓疾患がある人
・乳がん、血栓症、心筋梗塞、脳卒中の既往がある人
・その時点で子宮体がんがある人
これらの人は、HRTを受けることが出来ません。また、60歳以上である、閉経後10年以上経過している、心筋梗塞のリスクが高くなると予測される場合は、“慎重投与”といって、他の人よりもさらに注意深く、すすめていく必要があります。
更年期障害とHRT治療 :代表的な方法とは?
(1)エストロゲンとプロゲスチンによる周期・持続療法
補充したいのはエストロゲンですが、エストロゲンのみを投与し続けると、出血してきたり、子宮体がんのリスクが上がってしまったりします。そこでプロゲスチンというホルモンを併せて足すことで、子宮体がんのリスクを下げます。
また周期療法では1か月に一度出血を作ることで不正出血を無くします。海外のデータによると、HRTをしても5年以内では乳がんの増加は認められていないこと、エストロゲン単独でのHRTでは乳がんの明らかな増加は認められていません。
(2)エストロゲン単剤による持続療法
子宮を手術で摘出している方はエストロゲン単独でHRTができます。
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