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更年期障害とHRT治療 :実際どんな治療をするのか、医師に質問!
婦人科医の太田郁子先生に、HRTの治療法である「エストロゲンの補充法」と乳がんとの関係についてお伺いしました。
「日本人は現在13人に1人が将来乳がんを経験するといわれていますが、ホルモン剤が原因の乳がんより遺伝によるものが多いことも知られていますので、あまりおそれずに年に1度の乳がん検診をしていただくことが大切です。がんの原因はいくつかあるため、これをすれば予防できる!というものはありません。早期発見、早期治療がいちばんであると思います。
また、エストロゲンの補充法には3種類あり、経口剤、貼付剤、ジェル剤があります。プロゲスチン製剤には経口剤、子宮内に挿入する局所剤、貼付剤があり、2剤が配合された貼付剤、経口剤もあります。
ご本人で一番使用しやすい剤型を選んで使用してください。ちなみに当院では経口剤が一番人気があります。やはり1日1回内服が落ち着かれるようです。」とのことです。
更年期障害とHRT治療 :ホルモン製剤しか使えないの?
更年期障害の改善に効果が期待できるものとして、漢方薬や抗うつ薬などもあります。とくに精神的な症状が強い場合は、これらの薬剤の方が効果的なこともあります。これらの薬剤と女性ホルモン剤は併用することが出来ますし、場合によっては併用をすすめられることもあります。
ただし、漢方薬や抗うつ薬にも、効果と相反する“副作用”はあります。また健康食品においてはまず「効果が期待できる」程度であることを知っておきましょう。そして効果がある以上、副作用が全くないという薬もありません。
少しくらい不調があっても、こんなこと相談しても大丈夫かな、なんて思っていませんか?気になることがあったら、まずはかかりつけ医に相談してみましょう。自分にあった治療法や対処法が見つかるかもしれません。
<監修者プロフィール>
太田 郁子(おおた・いくこ)
倉敷平成病院婦人科医長、医学博士、日本子宮内膜症啓発会議実行委員
<執筆者プロフィール>
株式会社 とらうべ
医師・助産師・保健師・看護師・管理栄養士・心理学者・精神保健福祉士など専門家により、医療・健康に関連する情報について、信頼性の確認・検証サービスを提供
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