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マタハラのメカニズム :マタハラ被害を受けないために大切なこと
ちょっと行動に移すタイプの女性なら、「甘えないで、できることはやりなさい」と横について仕事にあれこれと口を出す例もあるようです。
理屈で攻撃するタイプの方なら「出産・子育てのご事情はお察ししますが、“これはこれ”ですから(仕事をちゃんとするかどうかとは別です。労働者として厳しく見ています)」という言葉でプレッシャーをかけることもあるようです。
このようなマタハラ女性の言動に気分的に傷つく方も多いようです。
このストレスで流産してしまうという不幸もあるようです。
マタハラ女性に遭遇してしまったら、絶対にやってはいけないのは「当然の権利」のような態度を取ることです。
マタハラ女性は既にシステムがあることは理解しているので、言うだけ無駄です。
システムそのものにも腹を立てていることが多いので、逆にマタハラがきつくなります。
マタハラのメカニズム :記録をつけて管理職や労働局に相談を!
このストレスの中で退職なさる方も多いようですが、現代社会では福利厚生がある程度整っている職場は貴重です。
退職を決断する前にマタハラ女性たちに深い謝意を持っていることを伝えてみてください。
そして体調がすぐれないようなら「私はおなかが張りやすい体質と医者にいわれてしまって…」と無理がききにくいことを伝えたうえで、労働者としてできる範囲の仕事に全力で取り組んでください。
それでもマタハラを続けるような、マタハラ女性の人格の問題です。
発言や態度の記録をつけて上司に相談してみましょう。
地域の労働局も相談に応じてくれますが、まずは管理職への相談をお勧めします。
仕事を続けるのであれば、制度に守ってもらおうという姿勢ではなく、一緒に制度の運用を考えていこう、よりよい職場を作っていこうという姿勢が重要です。
心ある上司さんならきっと真剣に応じてくれることでしょう。
<執筆者プロフィール>
杉山崇
神奈川大学人間科学部/大学院人間科学研究科 教授
心理相談センター所長・教育支援センター副所長
臨床心理士・一級キャリアコンサルティング技能士
公益社団法人日本心理学会代議員
主な著書
好評発売中『入門!産業社会心理学』(北樹出版)
2015年9月『読むだけで、人づきあいがうまくなる(仮)』(サンマーク出版)発売予定。
公式サイトはこちら⇒ http://www.sugys-lab.com/
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