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執筆:南部 洋子(看護師、助産師、タッチケア公認講師)
監修:三原武彦医師(小児科医、三原クリニック理事長、みはら子育て支援センター長)
ここでは 子どもの急な体調不良 についてご紹介します。
子どもの下痢で慌てた経験はありませんか? 「胃腸の病気かしら」「栄養が吸収できず成長の妨げになるのでは…」と心配になって、すぐに下痢止めを飲ませたくなるお母さんもいることでしょう。
でも、ちょっと待ってください。下痢止めを飲ませない方がいいときがあるのです。急な発熱も同じ。解熱剤を使ってすぐに熱を下げない方がよい場合があります。子どもの急な下痢、発熱への対処法を考えてみましょう。
子どもの急な体調不良 …急な下痢への対処法
下痢への対処について、まずは基本的なことから確認しておきましょう。
下痢になったら水分をこまめに飲ませるようにします。
水分を与えると下痢の症状がひどくなるのではないかと考えて水分を控えるお母さんがいらっしゃいます。でも、それは間違い。
体から便として水分が出てしまっているので、水分補給する必要があります。
月齢によりますが、ジュースやスープ、薄めた味噌汁、白湯(さゆ)などをたっぷりあげましょう。そのために下痢がひどくなることはありません。
ただし、柑橘類のジュースは、便をゆるめにさせてしまうことがあるので避けてください。
次に、下痢止めを飲ませるかどうかについてです。重要なことは、下痢の原因がO-157や感染性胃腸炎などの可能性があるときは、すぐに下痢止めを飲ませてはいけない、という点です。
下痢によって体がウイルスや細菌を腸から排出しようとしているのを邪魔してしまうからです。
下痢の間は腸が栄養を吸収できない状態になっていますので、栄養価の高いものをあげたとしてもあまり意味がありません。脂肪などカロリーの高いものは治りを遅くしてしまいます。
おっぱいやミルクは普段と同じように飲ませ、食べものについては、出ている便と同じくらい柔らかいものを与えるようにします。
下痢になると早くて1週間、長いときには、2~3週間続くことも少なくありません。この範囲であれば、「治りが遅い」と心配する必要はありません。
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