「私の生理…これで大丈夫?」 生理・排卵の状態でわかる女性の体の不調とは? 

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「私の生理…これで大丈夫?」 生理・排卵の状態でわかる女性の体の不調とは? 

公開日時

 
執筆:南部 洋子(助産師・看護師・タッチケア公認講師)
監修:太田 郁子(医学博士)
 
 
生理はどうして起こるのか? 学校での授業以来、大人になって改めて考える機会は少ないかもしれません。

 
しかし、女性の身体に日常起きているさまざまなことは、この生理のメカニズムと深くかかわっています。また個人差も大きいので、生理の状態を人と比べて、正常かどうかということはわかりません。
 
ただし、「毎月規則的に生理がきているから問題ない」と考える人は多いのではないでしょうか。本当にそうでしょうか?決して自己判断はできない、女性の病気について解説しましょう。
 

 

生理のメカニズム

 
生理が起こるには、脳が深く関係しているのをご存知でしょうか。卵巣から女性ホルモンが分泌されるためには、脳からの刺激ホルモンの分泌が欠かせないのです。
 

まず脳の視床下部というところから、脳下垂体へ「性腺刺激ホルモン放出ホルモン」が分泌され、この刺激によって脳下垂体からは「卵胞刺激ホルモン」と「黄体化ホルモン」が分泌。
 
この2つが卵巣に働きかけることで、女性ホルモンである「卵胞ホルモン(エストロゲン)」と「黄体ホルモン(プロゲステロン)」が分泌されるしくみです。

 

卵巣には、卵子のもととなる「原子卵胞」が控えていていますが、これは卵胞刺激ホルモンによって卵子へと育ちます。
 
その期間は約2週間です。
 
この間に女性ホルモンである「卵胞ホルモン(エストロゲン)」が分泌されて、子宮内膜を厚く柔らかくします。基礎体温の低温期がこの期間にあたります。

 

卵胞ホルモンの分泌がピークに達すると、次は脳下垂体から出ている卵胞刺激ホルモンの分泌が抑えられ、黄体化ホルモンが分泌されます。
 
そして、成熟した卵子が卵胞を破り腹腔内へ飛びだす「排卵」が起きます。卵子はその後、卵管に取り込まれて子宮へと向かいますが、そこで精子と出会えば、受精卵となって子宮内膜に着床します。

 

一方で、卵子を放出したあとの卵胞(いわば殻)は「黄体」という器官に変身し、子宮内膜をさらに厚く発達させる黄体ホルモン(プロゲステロン)を分泌します。この時期が、高温期になります(受精卵が着床した場合は、黄体ホルモンがさらに分泌されて、高温期が持続します)。

 

受精卵の着床がなければ、黄体はしぼんで白体となり、卵胞ホルモン(エストロゲン)と黄体ホルモン(プロゲステロン)の分泌は減少。すると、子宮内膜の血管に血液の供給がストップされて内膜の一部が壊死し、はがれ落ちて生理が起きます。排卵してから、黄体が白体になり、内膜がはがれて生理が始まるまでの期間は2週間くらいです。

 

この期間にあまり個人差はないため、生理開始日から遡ってだいたい2週間前が排卵日だと推測できるのです。
 
脳からスタートして生理は起こりますから、その途中で何か支障が起こると、ホルモンがうまく働かず、生理が起こらなくなってしまうのです。

 
 

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