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新薬開発のプロセス
新しい医薬品は、大ざっぱに言って次のような工程で開発されます。まずは新薬の基となる化合物を見つけ出し、その化合物の薬効と安全性を最適化するために、ほかの化合物と組み合わせられます。そのうえで、生化学、薬理、代謝、安全性研究などを通じて、薬効・安全性の両面から最適なものを選び出すのです。
続いて、医薬品の有効性・安全性を評価する試験に入ります。この試験は大きく「非臨床試験」と「臨床試験」に分けられます。非臨床試験は、俗に言う動物実験です。人間での効果を確かめる前に、動物を用いて薬効薬理作用、生体内での動態、有害な作用などを調べるわけです。
非臨床試験の結果、有効性・安全性に問題がないと考えられた場合は、いよいよ人体での試験が行われます。臨床試験には、大きく分けて「治験」と「医師・研究者主導臨床試験」があります。
人体に対する効果を確かめる「治験」
「治験」は、実際に人がその薬品を使うことで、どのような効果や副作用が得られるかをテストする過程です。一般に、治験は次の3段階で行われます。
●第I相臨床試験:健康な人を対象に薬の安全性と薬物動態を検討する
●第II相臨床試験:患者を対象とし、薬物に効果があるかどうかを評価する
●第III相臨床試験:従来の薬より効果があるかどうかを調べる
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