(※記事中の語句のリンクは、その語句について詳しく解説したMocosuku姉妹サイトが開きます)
寒い時期は、熱い飲み物や、暖房器具を扱うことが増えますね。
乳幼児がいる家庭では、親や周囲の人が注意深く見ていないと思わぬ事故が起こります。もしもやけどをさせてしまったら、落ち着いて素早く応急処置をすることが大切です。乳幼児の場合、全身の10%以上にひどいやけどを負ってしまうと危険とされています。これは大人の約1/3です。詳しくご紹介しましょう。
やけどの深さと面積で重症度が決まる
赤ちゃんも、はいはいができるようになれば、興味本位にあちこちへ移動しますよね。いつの間にかつかまり立ちができるようになって、炊飯器の吹き出し口に手を伸ばしたり、熱い飲み物をひっくり返したり、思わぬ事故が起こります。また親の不注意から、子どもをやけどさせてしまう事例もあります。
やけどの範囲が狭く、皮膚表面のみの損傷(Ⅰ度)であれば、患部をよく冷やすことで、それ以上損傷が広がらずに自然治癒しますが、皮膚の中層にまで達し水ぶくれができる程度(Ⅱ度)では、適切な治療をしないと、細菌感染の恐れや傷跡が残る可能性があります。
また、皮膚の下層、および皮下組織にまで達する損傷(Ⅲ度)は、やけど直後に皮膚が灰白や黒く変色するなど、治療にも相当時間がかかる重度のやけどです。すぐに医療機関で適切な処置を受ける必要があります。
また、成人ではⅡ〜Ⅲ度のやけどを全身の表面積の30%負ってしまうと命に関わると言われますが、乳幼児の場合は全身の10%以上で危険域となります。たとえば、幼児の上肢で10%、下肢で10%、体幹部の前面と後面であれば20%ずつ。小児では上肢で10%、下肢で15%、体幹部の前面と後面でやはり20%ずつとなります。
Ⅱ度、Ⅲ度といった深度は素人判断では難しいため、速やかに病院へ行くことです。救急車を呼び、到着までの間は、意識の有無を確認しながら、患部を冷やしましょう。
スポンサーリンク