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何を信じてどう治療選択をするか
乳がんと診断されても、大急ぎで治療をしなくてはいけないという病気ではありません。あわてずに、治療選択に時間をかけます。
たくさんの情報があふれているなか、自分と似た病状の方の体験記を見ては一喜一憂するという患者さんもたくさんいます。
自分の場合はどうなのか?ということを重要視して、主治医と一緒に歩んでいく必要があります。
医師は、診断、治療を進めていくとき、世界中のたくさんの研究や蓄積された臨床データを科学的に分析された「ガイドライン」を元に、適切な診断、治療をすすめます。
ガイドラインでは、それぞれの診断の為の検査方法の意味や、治療別の予後など科学的根拠に基づく確かな情報を元に、乳がん診療をガイドしています。
最近では、患者さんが医療者と歩むため、「患者さんのための乳がん診療ガイドライン」が公開されています。
http://jbcsfpguideline.jp/
最新の研究では、ラジオ波焼灼治療という治療法が開発されています。
これは、切除などはしない治療で、電極針を腫瘍に刺し、ラジオ波を発生させ、がん細胞を熱凝固させ、死滅させるというものです。
この方法は、肝細胞がんでは、2004年から保険適用が認められていますが、乳がんにおいては、まだ臨床試験が行われている段階で、長期的な治療効果などの検証が取れていません。
しかし、将来、切除せずに乳がんを完治させる日は、近いでしょう。
執筆者:座波朝香(助産師・看護師)
監修医:坂本 忍
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