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薄毛の仕組み
これが歳を重ねていくと、どのように薄毛になり、脱毛してしまうのでしょうか?
老化のしくみに関しては、諸説いろいろあり、昔から色々研究がなされてきました。
ただ、実際に生体内でどのような変化が起こっているのか、組織や臓器レベルでの老化に、プログラムが存在するのか、明らかではありませんでした。
このほど、東京医科歯科大学や米ニューヨーク大学などの研究チームが、マウスの背中の毛と、高齢女性の毛髪から、加齢による薄毛脱毛の仕組みを解明、その研究発表が、2/5日付の米科学誌サイエンスに掲載されました。
毛を生み出す幹細胞が老化することで、毛包が徐々に縮小して消失してしまうことで、毛が薄くなり、抜け落ちてしまうことがわかったとのこと。
同時に幹細胞の老化を防ぐには「17型コラーゲン」という物質が必須であることも発見されました。
この物質の分解を防止できるような薬が、あと5~10年のうちにできれば、と研究チームは話しているそうです。
高齢化社会を迎え、2025年には4人に1人が後期高齢者となります。
今回の老化の仕組みの解明から、加齢に関連する疾患治療のアプローチにつながることが期待されています。
そしてまた、歳を重ねることで、薄毛になるのはやむを得ないこと、とあきらめていた方にとって、薬が開発・市販され、薄毛が改善されるようになったら、身体の変化はもとより、気持ちの変化という点でも、より(心の)健康へとつながっていくのかもしれないですね。
参考URL
http://www.tmd.ac.jp/press-release/20160205/index.html 医科歯科大HP
https://www.dermatol.or.jp/uploads/uploads/files/guideline/1372913421_2.pdf 薄毛治療ガイドライン https://www.dermatol.or.jp/qa/qa11/q01.html 日本皮膚科学会
http://diamond.jp/articles/-/71817 日本臨床毛髪学会常任理事:倉田先生インタビュー記事
http://www.jschr.org/member.htm#03 日本臨床毛髪学会
執筆者:鈴木 ちひろ
監修医:坂本 忍
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