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「いつ、どのようにため息をつくべきかを脳に指示している神経構造が特定された」と、英科学誌『ネイチャー』に発表した米国の研究チーム。
ため息が身体の健康維持のために不可欠な生物学的プロセスだと論じています。脳内ではため息は神経活動を刺激し、行動の変化を伝え、呼吸の速さをリセットする役割があり、呼吸器系では、ため息は気道をきれいにし、肺が酸素を取り入れるのを助けるとのこと。
ため息が多過ぎても少な過ぎても神経疾患につながる場合があると、このチームは指摘しています。
呼気としての「ため息」
ため息の意味を辞書で調べると、「気苦労や失望などから、また、感動した時や緊張が解けた時に、思わず出る大きな吐息」(goo辞典)とあります。
ため息はガッカリした時にするものというイメージがありますが、感動や緊張の解けた時などにも出ると指摘されています。
もう一つ、ため息の意味として「吐息」とされていること。呼吸には吸うことと(吸気)と、吐く(呼気)とがありますが、ため息では呼気が強調されています。
「ため息」を、呼気を中心とした呼吸法とみなしてみると、嘆きの表現という文学的な意味よりも、健康増進の呼吸法という新しい意味が見えてきます。
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