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リラックス法としての呼吸法;呼吸と自律神経
自律神経は、交感神経と副交感神経の二つの神経からできています。
交感神経は、昼間活動や緊張、ストレスといったときに優位に働いています。一方副交感神経は、休息やリラックス状態のとき、特に夜間や睡眠中に優位になります。
ストレスの多い現代、どうしても交感神経優位の状態が続いてしまいます。
自律神経は自分の意思とは関係なく働いています。それをコントロールするために、ときどき意識して副交感神経を働かせる必要があります。
そのためには、吐く息をできるだけ長くすると、副交感神経が優位となり、血流がよくなって、筋肉が緩み体をリラックスさせることができます。
お腹をへこませるほど息を吐く腹式呼吸です。呼吸は息を吸うことよりも吐くことに意識を向け、長く吐くと自然に息は吸えますので、息を吸うことは意識しなくてもいいのです。
アメリカチームの研究について
冒頭の英科学誌『ネイチャー』に発表した米国研究者チームは、ため息の効用を、実験によって検証しています。
ラットの脳細胞で1万9000以上の遺伝子発現を調べ、2つの特別な神経ペプチド(アミノ酸結合物)を生成している神経細胞の2つの束を特定したそうです。
この神経ペプチドは、脳細胞同士の情報交換を可能にする化学物質で、これがため息に関連している可能性があるとのことです。
そして、この神経ペプチドをラットの脳内にある別の神経細胞のかたまりに注入することで、ラットのため息の頻度の変化を検証しています。注入すると通常のペースから急に過多になり、1時間に40回だったものが400回に急増し、この神経ペプチドを取り除くと、ラットはため息を全くしなくなったそうです。
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