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タバコで食生活が乱れる!血糖値が乱れる!
健康の秘訣は、3食規則正しく食べることと言っても過言ではありません。喫煙の血管収縮作用は、食生活と長期的な健康にも影響を与えます。
喫煙者には「食欲が抑えられてダイエットになる!」と信じている人もいるようです。しかし、これは大きな損失と言っても良いでしょう。
食生活(欠食・偏食)との関係
喫煙によって、胃や十二指腸の血管が収縮し、消化器系の粘膜の抵抗を弱めるほか、胃液の分泌が促進されます。そのため、タバコを吸うと食欲が低下し、欠食や偏食に繋がりやすくなります。
特に朝食は、1日のスタートとなるエネルギー源を補給し、代謝を高める効果があるため、ぜひ摂りたいものです。
長期的な健康(血糖値)との関係
食事で摂取された栄養素は、そのままではエネルギー源になれません。食事によって「インスリン」というホルモンが膵臓から分泌されて、初めて必要なエネルギー源に変えることができます。
このインスリンは、血糖値を一定に保つのにも重要な働きをしています。一般的に私たちの生活で最も絶食時間が長いのは、夕食から朝食までの間です。絶食時間が長い程、次の食事で分泌されるインスリン量が多くなり、血糖値が急上昇することが分かっています。朝食を欠食することで絶食時間が長くなり、さらに血糖値は上がりやすくなります。
喫煙は血糖値を下げにくくもします。これは、喫煙がインスリンの効きを良くする「アディポネクチン」というホルモンを減少させてしまうためです。そのため、血糖値が高い状態が続き、2型糖尿病を発症しやすくなります。
禁煙外来受診のススメ
もともと目覚めの一服が欠かせない人は、タバコへの依存度が高いと言われています。「禁煙したい」「分かっちゃいるけど止められない」人は、禁煙外来を受診してみましょう。タバコへの依存を和らげ、禁煙をサポートしてくれます。
<執筆者プロフィール>
井上 愛子(いのうえ・あいこ)
保健師・助産師・看護師・保育士。株式会社とらうべ社員、産業保健(働く人の健康管理)のベテラン
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