副腎疲労 〜ウツと誤診されがち 現代人に多い「アドレナルファティーグ」とは?〜

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ウツと誤診されがち 現代人に多い「アドレナルファティーグ」とは?

公開日時

 
執筆:Mocosuku編集部
監修:岡本良平(医師、東京医科歯科大学名誉教授)
 
 
朝起きるのがツライ…、なんとなく体がだるい…、休日はお昼頃まで寝ている…、このような原因不明の疲れを抱いている現代人は少なくないのでは。
 
ウツのような症状ですが、最近では、「副腎」の機能が低下していると考えられています。
医学的に認められている疾患や症状ではありませんが、専門外来も出始めています。
 
もしかすると、アナタの副腎も機能が低下しているかも。

 
 

副腎が弱くなると…

 
副腎は左右の腎臓の上にちょこんと乗ったような場所にあります。
成人の腎臓の大きさ100~120gにたいし、副腎はわずか3~5gほど。
 
小さな副腎が分泌するコルチゾールというホルモンは、ストレス、免疫、メンタリティに対応しています。

 

目が覚めて朝起き上がれるのは、副腎がコルチゾールをたくさん分泌するからです。コルチゾールの分泌量は、朝に最も多く、夕方は10分の1程度。
体内時計に合わせて分泌量を変動させています。これが正常な状態です。

 

朝起きるのがツライ、夕方の方が元気になる、頭が働くという場合、ウツや適応障害ではなく、副腎の機能が低下していることが、分かってきました。
 
コルチゾールが正常に分泌せず、朝は少なく夜になると増えている、もしくは1日中コルチゾールの分泌が少ないと、不定愁訴をきたします。
 
誰もが陥る危険性がある現代人に多い症状を「 副腎疲労 」または「アドレナルファティーグ」と呼びます。

 
 

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