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同質性から異質性へ
学校では、一般的には、同じ年齢、同じ性別、同じ人種と均質的な集団の中で、さまざまな活動に携わってきたと思います。ここがまた、社会人と学生で大きく違うところです。
職場は当面あなたが一番年下。そのうち、年下が入って来るので、同僚よりも年齢が上だったり下だったりする方が多いでしょう。あるいは、生まれ育った地域がまったく違っていて、自分は東京出身だけど、隣のカノジョは沖縄出身などということもよくあります。さらに最近は、外国人と一緒に仕事をしたり、ビジネスでパートナーになったりすることも珍しくありません。外国語で話をする必要があるといったことも起こります。このように、社会人生活は仕事を通して異質な人と共存・共生していく機会でもあります。
ですから、自分の大切なものしか大切にできないという狭い器量ではなく、「違い(異質性)」に寛容になる度量が期待されます。めげないでください。
ストレス対策を!
新生活は目新しいこと、これまでの価値観で理解できないことにあふれていて、きっとストレスフルなものになるでしょう。
刻一刻が緊張の連続ということになるかもしれません。新社会人に「ストレスなし」はありえないので、ストレスにタフであれるかどうかが鍵になってきます。だからこそ、次のことに留意しましょう。
1.もし持病があるなら、忙しくなる前に受診して手を打つ、あるいは主治医に相談しておきましょう
2.学生時代に夜型の生活をしていた場合は、急に昼夜逆転をしようとしても身体がついてきません。事前に仕事の時間に生活時間を合わせて、入社までに新しい生活時間を習慣づけておきましょう。
3.「眠る」「食べる」「運動する」といった基本的生活習慣をきっちりとしておきましょう。健康的な生活をしていれば、少々のストレスも乗り越えていけます。
4.孤立(ひとりボッチ)はストレス関連では万病の元。話せる人、相談できる人を確保しておきましょう。これまで居なかったなら見つけましょう。
かつて新しい環境に対しては「郷に入ったら郷に従え」と言われました。
でも、これは現実には大変難しいことです。またその思いが、これまで大切にしてきたことを捨てることなら、今までが無駄だったということにもなりかねません。
それよりも、新しい環境に自分自身を「カスタマイズ」しなおすことが大切ではないでしょうか。それこそがこれまでの自分を新たな環境で生かしていく秘訣かもしれませんね。
ついでにいえば、このことは特に「新社会人」に限ったことではありませんから、いつも覚えておきたいですね。
<執筆者プロフィール>
山本恵一(やまもと・よしかず)
メンタルヘルスライター。立教大学大学院卒、元東京国際大学心理学教授。保健・衛生コンサルタントや妊娠・育児コンサルタント、企業・医療機関向けヘルスケアサービスなどを提供する株式会社とらうべ副社長
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