(※記事中の語句のリンクは、その語句について詳しく解説したMocosuku姉妹サイトが開きます)
孤独はリスク?
さらに、人間関係は人の生死も左右するという研究もあります。
有名なのは、米国のバークマンとサイムという研究者による調査です。この調査結果自体は1978年に発表されたものですが、近年でもこれを基にした論文がいくつも発表されています。
バークマンとサイムの研究では、カリフォルニア州の男女およそ4700人を対象に、以下のことを9年間にわたって追跡しました。
「結婚しているかどうか」
「親族や親しい友人との付き合いがあるかどうか」
「宗教的な活動をしているかどうか」
「地域やボランティアなどで活動をしているかどうか」
すると、上記のような人間関係が少なく孤立している人は、そうでない人と比べて男性で2.3倍、女性で2.8倍も死亡リスクが高いことがわかったのです。
食生活や遺伝、運動、喫煙などだけでなく、人と人とのつながりの少なさが病気や短命のリスクになりうることが明らかになったと言えます。
男子校出身者は短命?
死をもたらしやすい人間関係について、より具体的な指摘もあります。それは、「男子校出身者は早死にしやすい」ということ。
前述のクリスタキス教授らの研究によると、男子校出身者は共学校出身者と比べて65歳以下で死亡する可能性が高いことが判明。
男子校出身者は女性と出会う機会が少なく、未婚で孤独になりやすく、また男子校で女性をめぐって争ったストレスが後々にまで健康に悪影響を与えると言います。
実際に日本でも、男子校出身者は共学校出身者に比べて女性との交際経験が少ないという報告があるほか、イギリスでも男子校出身者は42歳までに離婚や別居に至る確率が高い傾向が明らかになっています。
スポンサーリンク