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執筆:井上愛子(保健師)
監修:株式会社 とらうべ(保健・衛生コンサルティング企業)
昨日(2016年4月13日)築地市場で、有毒魚「バラハタ」が誤って販売され、
都内の中華料理店で蒸し焼きとして6人に提供されていた事を東京都が公表しました。
幸いにして健康被害はなかったようですが、この「バラハタ」はシガテラ毒を含んでいるとのこと。
シガテラ毒とは、どのようなもので、どんな危険性があるのでしょうか?
シガテラ毒とは?
シガテラとは、シガトキシンやその類縁化合物が蓄積された魚類食べることで発症する食中毒のことを言います。
このシガトキシンは、もともと魚類に含まれているものではなく、渦鞭毛層(うずべんもうそう)と呼ばれる藻類の一種によって産出されるものです。
これを餌とする藻食動物からの食物連鎖の結果、ヒトの体内に取り込まれると、中毒症状を引き起こします。国内で主に原因とされる魚には、バラハタやイッテンフエダイ、バラフエダイ、イシガキダイ、アカマダラハタ、ウツボなどがあります。
シガテラ毒を持つ魚の多くは、熱帯・亜熱帯の海域に多く、日本では沖縄県で多く発生していますが、最近では本州からの報告も増えてきており、温暖化の影響が指摘されています。
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