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執筆:南部洋子(助産師、看護師、タッチケア公認講師)
監修:坂本 忍(医学博士、公認スポーツドクター、日本オリンピック委員会強化スタッフ)
ワキガは別名「腋臭症」(えきしゅうしょう)と言い、腋の下のにおいが強く周囲に不快感を与える症状を指します。
ヒトは誰でも、思春期を迎えると腋の下の「アポクリン腺」呼ばれる汗腺が発達し、独特のにおいを発するようになります。
このにおいのタイプや強さには個人差があり、一種の個性とも言えますが、他人に不快感を与える場合は疾患として扱われることがあるのです。
欧米ではワキガの人が多い国・地域もあり、80%と多数を占めるような文化では特に問題にされません。
しかし、日本人でワキガに該当するのは10〜20%と言われており、結果的に目立ってしまうのです。
ワキガの原因とは
ワキガのにおいは、単なる「汗臭さ」とは違います。
運動後や気温が高い時など、体温が上がった時に出る汗は、全身に広がる汗腺「エクリン腺」から分泌されます。
この汗は99%が水分で、残りは塩分などのミネラルや乳酸などです。一方、「アポクリン腺」は、腋の下、乳首の周囲、外陰部など存在し、ここから分泌される汗は、乳白色で、脂質やタンパク成分を多く含みます。
ただし、この汗そのものは無臭なのですが、腋の下の皮膚や毛にいる細菌に分解されることによって、においが生じるのです。
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