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心配なのは持病のために飲み続けている薬
薬により、赤ちゃんに影響を与えるリスクがあるのは事実ですが、その可能性は上で述べた通り、実際に妊娠初期の服薬によって奇形を起こすことはほとんどありません。特に市販されている頭痛薬や風邪薬、目薬などといった薬ならば、心配し過ぎることはないでしょう。
比較的心配なのは、持病のために薬を飲み続けている場合です。抗がん剤や抗てんかん薬、精神薬、降圧剤などはリスクが少し高くなります。
しかしこれらの薬は、中断することによるリスクの方が大きい場合が多いので、妊娠中も飲み続けるというケースもあります。こういった薬を服用している場合は、妊娠する前から主治医に相談しておくことをお勧めします。
妊娠に気付いたら…服用し続けるとどうなる?
服薬を続ければ、当然リスクは高くなります。服薬によるリスクとメリットを、しっかり考慮しなければなりません。
妊娠に気付いたら、すぐに主治医に相談してください。服薬を続けるかどうかは決して自己判断しないようにしましょう。妊娠に影響が少ない薬に変更出来る場合もあります。
薬局などで購入して服薬している薬の場合は一旦中断し、産婦人科の医師に相談してください。
薬の中でも、赤ちゃんに影響しやすい薬や影響しにくい薬、体内に長く残るため危険性が高い薬など様々なものがあります。症状と妊娠とを総合的に見て、その時の自分に合った薬を処方してもらいましょう。
「薬は赤ちゃんに害」というイメージが一般的ですが、実際はそれほど大きいものではありません。リスクとメリットのバランスを考慮することが大切。風邪などの一過性の症状には、ゆっくり休養をとって体力を回復させるような、ゆとりの気持ちがあると良いですね。
<参考>
Drからの守れ安産!メッセージシリーズ第4回「妊娠中の薬~ここまで安全、これが危ない!」の巻
https://www.premama.jp/tokushu/life_style/004/
<執筆者プロフィール>
松本 たお(まつもと たお)
正看護師・新生児蘇生法NCPR専門コース終了認定者
精神科・産婦人科・助産院での臨床経験を持つ正看護師。現在は育児に奮闘中の2児の母。
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