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妊娠中の人が気をつけること
麻疹は「風疹」とは異なり、妊娠中にかかったからといって、先天性の奇形が生まれることは少ないといわれています。しかし流産や早産のリスクが高くなりますから、やはりかからないことが大事です。
麻疹を予防するためにはワクチン接種が欠かせませんが、妊娠中にワクチンを接種することはできません。現在、麻疹のワクチンは、風疹と一緒になった「MRワクチン」が使われています。このワクチンは、接種後2か月間は避妊が必要です。妊娠を希望する女性は、自分の免疫抗体を調べて、必要ならばワクチンの接種を済ませておきましょう。
麻疹(はしか)の治療・予防はなにができる?
治療法
残念ながら麻疹には特効薬がありません。そのため、治療で行われるのは患者の症状に合わせた対症療法だけです。また、肺炎や中耳炎などの合併症を起こすこともあるため、入院が必要になります。
予防法
麻疹は、ワクチンを接種して発症そのものを予防することが重要です。接種時期は、1歳になったらできるだけ早く接種する必要があります。
麻疹ワクチンは、1978年から子どもを対象に定期接種が1回だけ行われてきました。しかし、1回だけの接種では免疫がつかない人がいることがわかり、2006年からは「MR(麻疹・風疹)ワクチン」が使用され、合計2回接種を行う制度ができました。
現在では定期接種として、1歳児と小学校入学前の1年間の2回、無料で受けられることになっています。また2008年から10代の免疫強化を目的として、中学1年と高校3年の2回、定期接種が行われています。
ここで注意してほしいのは、1990年4月2日以前の生まれの人です。この期間に生まれた人は、1回接種に該当するため、現在麻疹にかかる可能性が大変高いといえます。現在26歳~39歳までの人はリスクが高いので、ぜひ2度目の接種を受けるようにしましょう。
一方、40歳以上の世代は、定期接種などを受ける機会がなかったものの、多くの人が自然に感染していて免疫をもっており、罹患するリスクは少ないと考えられています。
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