「二日酔いで頭痛」はなぜ起こる?

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「二日酔いで頭痛」はなぜ起こる?

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執筆:井上 愛子(保健師・看護師)
 
 
歓送迎会、女子会、忘年会、新年会など、お酒の機会は季節を問わず多々ありますね。
 
適量なら楽しいお酒も、飲みすぎると二日酔いとなります。二日酔いには吐き気や胃もたれなどさまざまなつらい症状がありますが、「頭痛」もそのうちのひとつです。
 
 
では、なぜ二日酔いで頭痛が起こるのでしょう。主な原因は5つあり、対処方法は原因によって異なります。二日酔いの頭痛の原因を知って、つらい痛みに適切に対処しましょう。
 

 

二日酔いと頭痛に関する5つの原因と対策

 
1.アセトアルデヒド
体内にアルコール分が入ると、肝臓はアルコールを「アセトアルデヒド」という物質に変化させます。このアセトアルデヒドには血管を拡張させる作用があり、これが頭痛を引き起こす原因となります。
 
こうした頭痛には、血管を収縮させる作用のあるものや、アセトアルデヒドの解毒効果のあるものを摂るといいでしょう。血管収縮には、コーヒーなどのカフェイン飲料がおススメです。牛乳などに含まれる「セロトニン」にも血管収縮作用があります。
 
アセトアルデヒドの解毒・分解効果のあるものとしては、しじみなどが優れています。二日酔いの朝の食事は、カフェオレやしじみのみそ汁にすると、お酒で荒れた胃でも優しく飲むことができるでしょう。
 
 
2.アデノシン
アルコールには「アデノシン」という物質が含まれており、これには血管拡張作用があります。特に日本酒にはアデノシンが多く含まれます。飲み過ぎてしまうと、この血管拡張作用が長く続き、炎症につながる場合があります。
 
二日酔いの中でも、脈打つようなズキズキする頭痛は、アデノシンにより血管が炎症を起こしている可能性があります。こうした頭痛には、前述した血管収縮作用のあるカフェインの摂取がお勧めです。
 
 
3.脱水
アルコールには利尿作用があるため、摂取したアルコールより多くの水分が体内から失われます。すると脱水状態となり、結果、血流が滞ることになります。頭部の血流が滞ると、私たちの身体は、その血流不足を血管を拡張することで補おうとします。そうすることで周囲の神経を刺激し、頭痛を引き起こすのです。
 
この場合、脱水によって失われた水分を補給することが必要です。尿中には、水分だけでなくナトリウム、カリウムなどの電解質も一緒に排泄されます。スポーツドリンクやお味噌汁を飲めば、同時に電解質も補うことができるでしょう。
 
 
4.低血糖
肝臓は、アルコールの分解以外にも、身体に有害なものを解毒・分解する働きや、栄養をエネルギーとして代謝する、エネルギーを一時的に蓄え、必要な時に糖分として利用するといった働きを持っています。
 
アルコールが体内に入ると、肝臓はアルコールの解毒を優先します。その際に糖分をエネルギーとして利用するため、体内の糖分を消費します。また、肝臓が本来持つ、エネルギーの代謝や蓄えた栄養を糖分として利用するといった働きが遅れてしまいます。
 
その状態が続くことで、徐々に低血糖となり、脳に必要な糖分が送られず、頭痛につながるのです。こうした糖分不足には、体にスムーズに糖分を補給するのがポイントです。お菓子などではなく、より早く吸収できるスポーツドリンクや、100%ジュースが適しているでしょう。
 
 
5.メタノール 
一般的に、アルコール度数が高いお酒ほど、メタノールという物質を多く含みます。このメタノールは、肝臓でホルムアルデヒドやギ酸、二酸化炭素へと分解されます。これら有害物質として、頭痛などの原因となります。
 
この場合、できればミネラルウォーターやスポーツドリンクで水分を補給し、積極的に尿として排出しましょう。この時、果物やフレッシュジュースは微量ながらメタノールを含むため、頭痛を悪化させる恐れがあるので控えましょう。
 
 

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