(※記事中の語句のリンクは、その語句について詳しく解説したMocosuku姉妹サイトが開きます)
執筆:南部 洋子(看護師)
監修:坂本 忍(医師、公認スポーツドクター、日本オリンピック委員会強化スタッフ)
声がかすれてハスキーな状態になっている状態を、「酒焼け」したなどといいますよね。
酒焼けというと、スナックのママさんだとか居酒屋のおかみさんなどが、そのようなイメージで描かれることが多いですよね。
しかしそれはなぜでしょうか?
またそのガラガラ声は、本当にアルコールのせいなのでしょうか? 医学的な見地から分析してみます。
のどの構造と発声のメカニズム
ガラガラ声になることを「のどがかれる」と表現するように、のど(咽喉)は発声のための重要な役割を担っています。
まずはのどの構造について見ていきましょう。
咽頭(いんとう)は、口腔と食道の間を指し、ここには扁桃腺や耳管の開口部があります。咽頭の奥は食道と気管に枝分かれしており、この枝分かれした部分から気管までを喉頭(こうとう)と呼びます。
喉頭の上端には飲み込んだものが肺に向かわないように被せる「フタ」状の構造があり、これを喉頭蓋(こうとうがい)といいます。
喉頭は、喉頭蓋から気管までの間の部分で、男性だとのどぼとけが出ている部分です。
喉頭の枠組みは軟骨でできており、内部には2つのヒダ状の部分があり、上のヒダが仮声帯、下のヒダが声帯です。
この声帯・仮声帯が声を出す器官です。
声帯は喉頭の左右に付いているヒダで、カーテンのように中央が開閉します。肺から出る空気がこのヒダを通過する際に起こる振動が声になります。そして声帯の開閉は、喉頭軟骨および喉頭筋によって行われます。
スポンサーリンク