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抗生物質の副作用について
抗生物質の副作用は様々あります。
どの抗生物質にも共通して言える様々な副作用の原因は、体を健康に保ってくれている良い菌(善玉菌)まで殺してしまうことです。抗生物質を服用する度に、体内の免疫や腸内の細菌叢が害を受け、体を弱くしてしまうのです。
まず抗生物質の副作用として有名な症状に下痢があります。
これは腸内の細菌叢のバランスが崩れるために症状が現れます。併せて下痢止めが処方されることが多いですが、症状を押さえれば良いということではありません。
その他に見られる筋肉痛や全身倦怠感なども、こういった免疫系を崩されるために起こる症状だと言えます。
善玉菌と悪玉菌のバランスが崩れることによって起きるのが「カンジダ症」で、これも抗生物質の副作用のひとつです。
副作用が起こらないためには
すべての副作用は、抗生物質が体に及ぼすのと同じ要因により引き起こされています。従って、副作用の症状に焦点を当てるのは間違いです。
1番大切なのは、むやみに抗生物質を乱用しないこと。
炎症は、感染に対して体の免疫系が働いてくれている証拠です。発熱や腫れ、発疹、痛みなどは体の自然な反応なのです。
病院では抗生物質をよく処方されますが、それは患者側が求めているからという側面もあります。
「せっかく病院に行ったのに何も薬をもらえなかった」と言われては困るからです。医者は念のため薬を処方していると考えてください。
本当にその抗生物質を服用する必要があるのかどうか、しっかり検討して判断するのは自分自身です。
その他にも、抗生物質との上手な付き合い方として、「処方された用量は飲み切る」「服用回数や時間を守る」「服用後の体の状態をしっかり観察する」などの注意点があります。
抗生物質にも様々な種類があるので、自分の体との相性などを知っていくと良いでしょう。
このように、抗生物質はいろいろ症状に処方されるからと言っても「万能薬」ではないのです。
体のこと、薬の効果と副作用など、医者任せではなく、自身でしっかり理解して付き合うことが大切です。
<執筆者プロフィール>
松本 たお(まつもと たお)
正看護師・新生児蘇生法NCPR専門コース終了認定者
精神科・産婦人科・助産院での臨床経験を持つ正看護師。現在は育児に奮闘中の二児の母
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