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執筆:山本 恵一(メンタルヘルスライター)
長年、結婚生活をつづけ、子どもが自立したり夫が定年を迎えたことを契機に起こりやすい「熟年離婚」。
結婚生活の長さは、誰にも切れない強い絆を夫婦に結ばせることに必ずしもなっていないようです。
妻から切り出されることが多いという熟年離婚。何がその理由なのでしょうか。
詳しく探っていきたいと思います。
熟年離婚の実数
厚生労働省の人口動態統計(2015)を見ると、離婚件数は総数225,000組で、離婚率(人口千対)は、1.80となっています。
離婚率は2000年になってから長らく2.0以上だったのが、2010年以降減少傾向で現在に至っています。
ところが同居期間別の離婚率に着目すると、同居期間が25年を越える「長年連れ添った」夫婦の離婚率が上昇しています。これが、熟年離婚が増えていることの根拠となる数値です。
ただし年齢別にみると、20~24歳の若い夫婦の離婚率がダントツに高く(47.05)、55歳以上になると全体の離婚率1.80よりも低い数値となっています。
熟年離婚は増えてはいるが、まだそんなに多いとは言えないということでしょう。
2008年の統計では、全体の離婚数251,136組に対して30年以上連れ添った熟年離婚数は11,314組(4.5%)でした。
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