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おもな症状と間違われやすい病気
メニエール病は、回転性めまいを発作的に繰り返すという特徴があります。
しかも、進行性であるため発作を繰り返すたびに悪化していきます。おもな症状として次のようなものがあります。
回転性のめまい
回転性のめまいは、自分自身または周囲のものが動いているまたは回転しているような感覚に陥るめまいです。
耳鳴り
常に聞こえる場合、断続的に生じる場合があり、「ぶんぶん」「ゴーゴー」といった比較的低い音の耳鳴りが多いようです。
回転性めまい発作の最中や前後に悪化することがあります。普通は片方の耳だけに起こります。
難聴
耳鳴りに消されるようにして外の音が聞こえにくくなっていきます。耳鳴りが軽くなった後も、低音域を中心に数年かけて徐々に悪化していきます。こちらも普通は片方の耳にだけ起こります。
また、同時に起こりやすい症状として次のようなものがあります。
・しめつけられるような痛みの頭痛
・めまいに伴って起こる吐き気・嘔吐
・耳の閉塞感や圧迫感(発症した側の耳に起こる)
・発汗
・下痢
・歩行不安定など
症状が続く時間は2~3時間程度ですが、なかには24時間続くこともあります。
またメニエール病以外でも起こる症状のため、安易に自己診断するのは危険です。
同じように回転性のめまいを生じる病気には、内耳の病気である前庭神経炎(ぜんていしんけいえん)、突発性難聴、中耳の感染、脳の病気であるてんかんや脳卒中(脳梗塞・脳出血)、脳腫瘍などがあります。
メニエール病の原因、なりやすい人
残念ながら、はっきりとした原因はわかっていません。
一般的には、ストレスやホルモンバランスの乱れ、過労、睡眠不足などの要因が関係しているといわれています。
耳には音を聞くだけでなく、バランスを保つはたらきもあります。内耳にある三半規管(さんはんきかん)が身体の平衡感覚を保っています。三半規管の中にあるリンパ液がからだの傾きや動きを察知しているのです。
リンパ液は、分泌と再吸収によって一定量に保たれていますが、何らかの原因で増えてしまい、メニエール病が起こっていると考えられています。リンパ液が増えてしまうと、三半規管のなかで自由に動けなくなり、身体の傾きなどを察知することができなくなって、めまいが起こります。
なぜ液体の生産量が増えてしまうのか、あるいは再吸収が減ってしまうのかについては、わかっていません。
考えられる要因のひとつとして、ストレスが挙げられています。メニエール病が、仕事や人間関係などが大変になってくる30~50代に多く見られる病だからです。
ストレスは真面目な人ほど感じやすいものです。
自分を犠牲にして人のために動く人、嫌なことも我慢して行う人、妥協せずに一生懸命行う人、自分で抱えて頑張ってしまう人などは、自分ではうまくストレスを発散できない傾向があります。
性格的には、几帳面・真面目・頑張り屋・神経質な人がメニエール病になりやすいといえます。
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