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加齢による加齢黄班変性の最新治療法
脈略膜新生血管の拡大を抑えて縮小させ、視力を維持・改善することが治療の目的となります。
このことで視力が正常になることはありませんが、薬物療法が行われています。
薬物治療は、6週あるいは4週ごとに、血管内皮の増殖を阻害する薬を、目の中(硝子体腔)に2~3回注射します。その後、定期的に診察して、脈略膜新生血管の活動がみられれば、再度注射を繰り返します。
また光線力学療法と合せて治療を行うことがあります。光線力学的療法は、ビスダインという光感受性物質を点滴して、その後に、非常に弱い出力で専用レーザーを病変部に照射する治療法です。
眼科で治療を受けますが、治療費については薬物療法は厚労省無認可の薬剤なので、保険はきかないようです。光線力学療法は保険適応ですが、薬剤が高いので高額の治療費がかかるといわれています。
以前は脈絡膜新生血管を取り去ったり、黄班を移動させる手術が行なわれていましたが、薬物療法や光線力学療法の普及で、最近ではほとんどこれらは行われなくなりました。
誘因を排除する予防法は禁煙
加齢黄班変性は、歳を取るにつれて誰にでも起こりうる病気ですが、発症のリスクを高めるものに、喫煙、肥満、日光浴などが挙げられています。
とくに喫煙は酸化ストレスが目に蓄積されやすく、炎症を起こしやすいと言われていますので、発症予防や進行を遅らせるためには、禁煙は非常に大事なことです。
また緑黄色野菜は、加齢黄班変性の発症を抑えると考えられていますし、肉よりも魚中心の食事のほうがいいようです。
<執筆者プロフィール>
南部 洋子(なんぶ・ようこ)
助産師・看護師・タッチケア公認講師・株式会社 とらうべ 社長。国立大学病院産婦人科での経験後、とらうべ社を設立。タッチケアシニアトレーナー
<監修者プロフィール>
株式会社 とらうべ
医師・助産師・保健師・看護師・管理栄養士・心理学者・精神保健福祉士など専門家により、医療・健康に関連する情報について、信頼性の確認・検証サービスを提供
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