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体が重い:その原因は?
一般に、体が重く感じる原因として、次の要因が挙げられています。
貧血
鉄分不足による貧血では、めまいを起こして、「体が重い」と感じます。
ストレス
心身にかかった負担が、活動を無意識に拒んで「体が重さ」を感じます。
食生活
食べすぎは糖質や中性脂肪の過剰摂取につながり、血液が汚れて「体が重い」と感じます。
運動不足
体に疲れをため込んで「体が重い」と感じます。筋肉量の減少も関与します。
睡眠不足
脳の働きが鈍って、日中に「体の重さ」を感じます。
目の疲れ
眼精疲労が首や肩の血行を悪くし、疲れを取りにくくして「体が重い」と感じます。
冷え
冬の寒さだけでなく、夏のエアコンなどでも、冷えは血行を悪くし、筋肉を凝らせて「体が重い」と感じます。
ホルモンバランスの乱れ
更年期障害など女性ホルモンのバランスが乱れることで、「体の重さ」と感じられます。
自律神経の異常
身体の生理機能をコントロールする自律神経。これが乱れると、体調が悪くなり、「体が重い」と感じます。
体が重い:原因となる病気
先に見てきた症状が昂じると、「体の重さ」が病気の症状になる可能性もあります。
ひとつずつ見ていきましょう。
糖尿病
糖尿病は血糖値の病気ともいわれます。血糖値の上昇が長期間にわたって続くことで免疫が弱まり、さまざまな病気にかかりやすくなります。
そのため、体がだるく、重たい感じなることもよくあります。全身のだるさや重さが症状の特徴です。
自律神経失調症
とくにストレスによって、交感神経と副交感神経という自律神経の二つの神経系の働きにアンバランスが生じることから起こります。
一般には、ストレスによる緊張や興奮から、交感神経ばかりが活性化し、身体の回復をはかる副交感神経が作用しないため、自律神経の失調をきたす場合が多いようです。
このほかにも、自律神経失調にいたる原因として、体質やホルモン分泌の異常、不規則な生活習慣なども挙げられます。
なお、自律神経失調症状が特定の臓器や器官に現れると、消化器の場合は「過敏性大腸症候群」、呼吸器は「過換気症候群」、循環器だと「不整脈」や「起立性失調症候群」、耳鼻科の場合は「メニエール病」、皮膚科だと「円形脱毛症」というように、別の病名がつけられます。
いずれにしても、全身症状としてだるさや体の重さを感じたりします。
肝炎
肝炎も全身の重さやだるさをきたします。微熱を発することも多いようです。
睡眠時無呼吸症候群
睡眠障害のなかでも不眠症の一つ、睡眠時無呼吸症候群。
気がつかないで不眠症に陥っているので、日中、寝不足感や体の重さをハッキリ現すことがよくあります。
風邪
風邪の引きはじめも、せきやクシャミ、鼻水や発熱などとともに、体の重さを感じます。
うつ病
うつ病の初期症状にも「体の重さ」が症状として現れます。抑うつ感や興味の減退は主症状ですが、それよりも前に「重だるさ」が経験されることがよくあります。
甲状腺の病気
首周りのリンパや喉がはれるという症状がよく知られている甲状腺の病気ですが、イライラや便秘、肌がカサカサになることといっしょに、体の重さが異変として体感されます。
このように、体が重たく感じる原因となる病気には多くのものがあります。
症状を感じるときには、かかりつけ医や内科を受診し、必要なら専門病院で早期に治療してもらうことが良いです。慢性化すると治りが遅くなるでしょう。
<執筆者プロフィール>
藤尾 薫子(ふじお・かおるこ)
株式会社 とらうべ 社員 産業保健(働く人の健康管理)のベテラン
<監修者プロフィール>
株式会社 とらうべ
医師・助産師・保健師・看護師・管理栄養士・心理学者・精神保健福祉士など専門家により、医療・健康に関連する情報について、信頼性の確認・検証サービスを提供
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