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執筆:吉村 佑奈(保健師・看護師)
医療監修:株式会社とらうべ
仕事中はパソコンが欠かせない、という方は多いでしょう。
すると、目の充血に悩まされていることもあるのではないでしょうか。
充血の原因は、目の使いすぎによる疲れや、コンタクトレンズの使用による目の酸素不足などが挙げられますが、病気によって起きている場合も多くあります。
ご一緒に詳しく見ていきましょう。
充血の種類
いわゆる白目からまぶた裏にかけての粘膜を「結膜」、黒目の表面を「角膜」と言います。
充血は、目の結膜にある血管が膨張して、目が赤くなった状態のことです。
結膜の血管が膨張する原因は、目の疲れや酸素不足です。目は、酸素不足を起こすと、酸素を取り込もうと血管を膨張させるためです。
充血は、症状の出方によって「結膜充血」「毛様(もうよう)充血」の2種類に分かれます。
結膜充血
白目全体からまぶたの裏側までの結膜全体が赤くなります。
黒目の周りはそれほど赤くならず、黒目から離れるほど赤みがひどいのが特徴です。
原因は、疲れ目以外に、結膜に炎症が起こる病気である「結膜炎」の一般的な症状としても現れます。結膜炎の場合は、充血のほかに目やに、かゆみ、異物感、涙流などの症状が伴います。
結膜炎は、細菌感染、ウイルス感染、アレルギーなど、さまざまな原因があり、それぞれで対応方法が異なります。
毛様充血
毛様充血は、黒目の奥で炎症が起きていることを意味します。
結膜充血とは反対に、黒目周りの充血がひどく、黒目から離れるほど赤みが薄くなります。瞼の裏は赤くなりません。
毛様充血が起きているときは、角膜や眼球を支える役割をしている「強膜(きょうまく)」など、黒目や眼球の奥で炎症を起こす病気が原因となっていることがあります。
たとえば、眼の表面から角膜の組織がはがれてしまう「角膜潰瘍(かいよう)」は、毛様充血を症状とする病気のひとつです。
角膜潰瘍の場合、失明してしまう可能性もあるため、充血の症状を放っておくのは危険です。
毛様充血の特徴として、血管の収縮作用がある点眼薬を使っても症状が治まらないことが挙げられます。
市販の点眼薬を使っても充血が解消されない場合は、毛様充血の可能性も考えられるため、眼科を受診するようにしましょう。
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