(※記事中の語句のリンクは、その語句について詳しく解説したMocosuku姉妹サイトが開きます)
自分で歯を白くする方法と注意点
自分でできる歯を白くする方法は、歯の表面に付着した着色物(ステイン)を落とすことです。
方法としては、ホワイトニング用の歯磨き粉や、近年販売されているシリコンやメラニンでできた『歯を白くする消しゴム』などを使います。
これらを使用すれば一時的に歯を白くすることができますが、使用に際しては細心の注意が必要です。
使用の際の注意事項をご紹介いたしましょう。
エナメル質を傷つけることは、さらなる黄ばみの原因になる
ホワイトニング用歯磨き粉の中には、研磨剤の作用によって着色汚れを落としていくものがあります。
これは歯を白くする消しゴムも同じで、どちらも汚れを「削る」ことで歯を白くします。
しかしこれは、同時に歯の表面にあるエナメル質までも削っています。
そのことでできた細かい傷に再び着色汚れがつくと、それを自分で落とすことはできません。
またエナメル質が薄くなると、その下にある象牙質の色が透けてしまい、結果として歯の黄ばみを強くする原因になります。
歯を削らずに汚れを落とす歯磨き粉などを選ぶこと
ご説明したように、研磨剤配合の歯磨き粉や歯を白くする消しゴムの使用は、かえって歯の黄ばみを強くする原因となるため、長期間の使用はおすすめできません。
近年では研磨剤の力によるものなではなく、着色汚れを浮かせて剥し落とす成分が配合されたホワイトニング用歯磨き粉なども販売されているため、もし使用したいのであればそのような歯磨き粉を選ぶと良いでしょう。
歯の白さを保つ方法
私たちが普段から口にするものの多くに着色物が含まれています。
代表的なものにコーヒー、紅茶などのお茶類や赤ワインなどがありますが、それ以外にもケチャップやソース、醤油、味噌などの調味料やカレーやチョコレート、キムチなども着色の原因になります。
歯の白さを保つにはこれらの食品を控えることが一番ですが、さすがにすべての食品を避けることは難しいでしょう。
したがって、そのような着色の強い食品を口にした時は「できるだけ早くその汚れを落とす」ことが白さを保つポイントです。
「食べたら歯を磨く」がもっとも理想的ですが、それができない場合は口をゆすいだり、水を飲んで薄めるといっただけでも効果はあります。
また1日の中では就寝前の歯磨きが最も重要です。
夜の歯磨きは特に時間をかけ、しっかり汚れを落とすことは、あらゆるデンタルケアの基本になります。
近年では自分で気軽に試せるホワイトニンググッズが販売されていますが、それを長期間使用したり、誤った方法で使用すると、かえって歯を傷つけてしまい、黄ばみを強くする原因になります。
やはり安全に歯を白くするには、専門的な施術を受けることが1番です。
以前は高価であった歯科医院でのホワイトニングも、近年は価格競争も激しく、手の届きやすい価格になっていますので、気になる方は歯科医院で相談してみましょう。
<執筆者プロフィール>
影向 美樹(ようこう・みき)
歯科医師。歯科医師免許取得後、横浜と京都の歯科医院にて勤務を経て、現在は医療系ライターとして活動中
スポンサーリンク