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執筆:吉村 佑奈(保健師・看護師)
医療監修:株式会社とらうべ
毎年5月8日は「世界赤十字デー」ということをご存じでしょうか。
世界赤十字デーは、国際赤十字組織の創設者であるアンリー・デュナンの誕生日にちなんで作られた記念日です。
ところで「赤十字」とはなんなのでしょう?
名前を知っていても、詳しく知らない方も多いのではないでしょうか。
今回は、「赤十字」について、詳しくご紹介したいと思います。
国際赤十字組織の誕生と活動内容
国際赤十字組織は、スイス人のアンリー・デュナンが行った活動から誕生した組織です。
アンリー・デュナンはもともと実業家でした。
しかし、1859年のイタリア統一戦が行われた激戦地の様子を目の当たりにし、敵・味方関係なく、戦争で傷ついた人たちを助けるための活動を始めました。
その後、彼の考えに賛同するメンバー4人を加えて1863年に結成されたのが「赤十字国際委員会(ICRC)」です。
さらに1年後の1864年、ヨーロッパ外交会議で最初のジュネーブ条約(赤十字条約)が採択され、正式に国際赤十字組織が誕生しました。
ICRCや世界各地の国際赤十字組織は、2度の世界大戦やさまざまな紛争を経験する中で、戦争で負傷した兵士だけでなく、戦争捕虜や戦争によって離れ離れになった家族、さらには一般市民へと支援の対象や活動範囲を広げてきました。
また、活動内容も負傷者の救護やボランティアの派遣、支援物資の調達などの活動から、報復した戦闘員が人道的に扱われているかなど、戦争が国際的なルールのもとで行われるように監視・警告する活動まで多岐にわたっています。
さらに、赤十字組織は、戦争などの人災だけでなく、地震や津波といった天災の被災者支援も行っています。
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