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男性の乳がんはどのように治療するの?
男性の場合も、女性の乳がんと基本的な治療方針は変わらず、外科手術や放射線治療、抗ガン剤治療、ホルモン療法などの治療法から、個人の状態(がんの種類や進行度、エストロゲンやプロゲステロンの受容体の量など)を踏まえて適した治療が行われます。
実際には、男性の乳がんの場合、乳輪や乳頭付近にがんができることが多いこと、また、女性よりも見た目の負担が少ないことから、外科手術が選択されることが多いようです。
ただ、これまでの研究の中には、「タモキシフェン」という薬を使ったホルモン療法で、男女で副作用が異なるという指摘もあります(※4)。このように、男性の乳がんは女性よりも発症例が少ないこともあり、確定的なことがわかっていないこともあります。
とはいえ、男性も乳がんを発症した場合に、適切な治療が必要であることに変わりはありません。とくに、男性の乳がんは女性よりも認知度が低いことから、発見が遅れがちです。
しこりなどの異変があった場合には、躊躇せず、乳腺外来などを受診しましょう。
【参考】
※1:国立がん研究センター がん情報サービス『最新がん統計』(http://ganjoho.jp/reg_stat/statistics/stat/summary.html)
※2:がん情報サイト PDQ®日本語版『男性乳がんの治療(PDQ®)』(http://cancerinfo.tri-kobe.org/pdq/summary/japanese.jsp?Pdq_ID=CDR0000062969#scrollTop)
※3:日本乳癌学会 乳癌診療ガイドライン『放射線被曝は乳癌発症リスクを増加させるか』(http://jbcs.gr.jp/guidline/guideline/g4/g41300/)
※4:海外がん医療情報リファンレンス『男性乳癌患者でタモキシフェンによる重大な副作用/MDアンダーソンがんセンター』(https://www.cancerit.jp/13400.html)
<執筆者プロフィール>
南部 洋子(なんぶ・ようこ)
助産師・看護師・タッチケア公認講師・株式会社 とらうべ 社長。国立大学病院産婦人科での経験後、とらうべ社を設立。タッチケアシニアトレーナー
<監修者プロフィール>
株式会社 とらうべ
医師・助産師・保健師・看護師・管理栄養士・心理学者・精神保健福祉士など専門家により、医療・健康に関連する情報について、信頼性の確認・検証サービスを提供
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