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「O型は蚊に刺されやすい」の根拠?
さて、本題の「O型は蚊に刺されやすい」を血液型病気学はどのように考えているでしょうか。
たぶんこの説は1970年代に「ネイチャー」にそういう論文が掲載されたからだろうと永田博士は云うのです。
西アフリカのガンビアに棲息する「ハマダラ蚊」に被験者の血を吸わせる実験をしたら、O型、B型、AB型、A型の順番で刺されやすかったというのが論文の結論でした。
ただし、これは確証というほどではなかったので、その後1990年代になると、マラリア(媒介する蚊)と血液型はどうやら無関係だと結論づけられたようです。
ですから現在、医師が執筆されたサイトを閲覧すると、「科学的な関係はないだろう」との結論が多いです。
O型はマラリアに強い!?
1998年になって、アメリカの研究者がアフリカ南部のジンバブエで、489人のマラリア患者を調べたら、A型ではマラリアが悪化しやすいこと、B型は重症化しやすく、O型はむしろ抵抗力が強いという結果を得ました。
この研究に刺激されて、同じような結論が複数あがってきました。
つまり、発病の確率に差はないものの、罹ってからの抵抗力は血液型によって差があるという見解です。
これを裏付けるかのように「国、地域、民族による血液型分布」を見ると、マラリア汚染地帯と呼ばれる、赤道付近アフリカ、アマゾン川流域、インドから東南アジア、パプアニューギニアといったところでは、他の血液型に比べてO型の割合が多くなっています。
その理由として、マラリアによって非O型が淘汰されたのではないかという仮説が立てられています。
ちなみに、日本では、A型38%、O型30%、B型22%、AB型10%と、4:3:2:1という比率になっています。
これは、世界共通の比率ではありません。
また、地球規模でみると「西A東B」「北A南O」という傾向があるそうです。
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