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専門的な言葉の意味を正しく理解することも大切
治療法の説明を受けたり、検討するときに使われる言葉を正しく理解することも重要です。
とくに、以下は治療の説明や情報収集のさいによく見かける言葉です。
標準治療
標準治療とは、科学的根拠(エビデンス)に基づいて、現在利用できる最良の治療であることが示されている治療のことをいいます。
ある状態の一般的な患者さんに行われることがすすめられている治療のことです。多くの医師は、この標準治療に基づいて提案します。推奨される治療という意味ではありません。
また、情報収集の際にも「標準治療」という言葉に出会うことがあると思いますが、一般的に広く行われている治療という意味で使っている場合もあるため、発信元やいつの情報かを確認するようにしてください。
最先端の治療
よく耳にする言葉ですが、間違ってほしくないことは、最も優れているとは限らないということです。
最先端の治療は、その効果や副作用などを調べる臨床試験を経て、それまでの標準治療より優れていることが証明され推奨されてはじめて新たな「標準治療」となります。
治療法を最後に決めるのは自分ですが、わからないことがあれば理解できるまで担当医に質問したり、自分で調べたりしましょう。
別の医師へ意見を聞きたいときには、セカンドオピニオンを参考にすることもできます。
また、がん相談支援センターを利用することも可能です。情報を得ることで、知らなかったことに対する漠然とした不安を軽減する助けになります。
そのさいも、その情報は「今、自分にとって必要か」を考え、「いつ、だれが発信しているか」「何が根拠となっているのか」を確かめるようにしてください。
<執筆者プロフィール>
吉村 佑奈(よしむら・ゆうな)
助産師・保健師・看護師。株式会社 とらうべ 社員。某病院での看護業務を経て、現在は産業保健(働く人の健康管理)を担当
<監修者プロフィール>
株式会社 とらうべ
医師・助産師・保健師・看護師・管理栄養士・心理学者・精神保健福祉士など専門家により、医療・健康に関連する情報について、信頼性の確認・検証サービスを提供
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