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執筆:影向 美樹(歯科医師)
子供の頃、「甘いものを食べ過ぎると虫歯になるよ!」と注意された経験は誰しもあるでしょう。
甘いものと言えば砂糖、この砂糖こそが虫歯の原因であることも今では周知の事実です。
それでは、砂糖さえ摂らなければ虫歯になることはないのでしょうか?
今回はこの疑問にお答えしながら、虫歯と砂糖との関係についてご紹介したいと思います。
砂糖以外の糖類も虫歯になる可能性はある
「砂糖だけが虫歯の原因になるのか?」という問いに対し、厳密に答えるなら「NO」となります。
そもそも虫歯は、虫歯菌が直接歯に穴を空けて起こるわけではありません。虫歯菌は自身が生きていくうえで必要な栄養素を体に取り込み、その栄養素をエネルギーに変える過程で発生した『酸』を外へ排出しています。
虫歯は虫歯菌が排出したこの『酸』によって、歯が溶かされることで起こります。
その虫歯菌の必要な栄養というのが『糖』です。
糖の代表格と言えば砂糖ですが、そのほかにも水あめやサツマイモに多く含まれる麦芽糖、牛乳やチーズなど含まれる乳糖などがあります。さらに細かく言えば、毎日食べるお米やパン、果物などにも糖は含まれています。
このように虫歯菌が好む糖は砂糖のみならず、私たちが普段から口にするあらゆる食べ物に存在しており、必ずしも砂糖だけが虫歯の原因になるとはかぎりません。
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