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執筆:青井 梨花(助産師・看護師・タッチケアトレーナー)
医療監修:株式会社とらうべ
蚊などの虫に刺されたあと、刺されてすぐはプクッとふくれるものの、数時間もすればしたらすぐおさまる人がいる一方、刺された直後はなんでもないのに、あとから真っ赤に腫れる人もいますね。
これらの症状は人によっても様々だと言えるかもしれません。
虫に刺されても人によって症状や程度が違うのはなぜなのでしょうか?
今回はとくに、日常によく遭遇する、蚊やアブ、ブヨなど吸血する虫に刺された場合の対策や予防についてお伝えします。
虫刺され、症状の違いはアレルギー反応の違い
蚊やアブ、ブヨなど皮膚を刺して吸血する虫は、血が固まらないように自分の唾液成分を皮膚へ注入しながら吸血します。このとき注入される成分がヒトのカラダに対してアレルギー反応を起こし、結果、諸々の症状を起こします。
このアレルギー反応には、すぐ起こる「即時型」と、あとから起こる「遅延型」とがあります。
即時型反応
虫に刺された直後から、かゆみとともに皮膚の表面がプクッと腫れ、赤みをともなう。数時間経過すると自然に軽快する。
遅延型反応
虫に刺されて数時間から1~2日経ってから、赤く盛り上がるような皮疹や強いかゆみ(かゆみが何度もぶり返すことも)が出る。ときに水ぶくれができることもある。数日~1週間ほどで軽快する。
はじめて刺されたときは無症状で、何度か刺されるうちにアレルギーが発症し、遅延型の反応を起こすようになります。
そして、さらに刺されることを繰り返すと、徐々に即時型の反応へと変わってくると考えられています。
ですから、赤ちゃんや幼児の頃は、刺されると遅延型の反応が多く、大人になるにつれて即時型の反応に移行していくことが一般的です。シニアになると、刺されても無反応となる人もいます。
とはいえ、症状の出方は虫刺されの頻度や体質によっても差があり、大人でも遅延型反応が出ることがあります。とくに、蚊刺過敏症といって、蚊に刺されると大きく腫れ上がったり、水疱ができたりなどの症状が出る人もいます。
こういった重い症状が出る人のなかには、「慢性活動性EBウィルス感染症」にかかっていて、治療が必要な場合もあります。
ですから、大きく腫れ上がる、水疱ができるなど重い症状がみられる場合には、一度、医師に相談してみましょう。
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