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血液循環とふくらはぎの関係
私たちの血液は動脈と静脈を通って全身を循環しています。
心臓から送り出される新鮮な血液は、動脈を通り全身の各器官に酸素や栄養を届けています。
この動脈を通る血液は、心臓のポンプ作用のおかげで力強く全身に送り出されます。
そして、全身へ送られた血液は、各器官から二酸化炭素や老廃物を吸収し、毛細血管と静脈を通り心臓に戻ってきます。
しかし、このとき静脈を通る血液は、動脈に比べ心臓に押し返される力が弱くなっています。
それでも、動脈の流れの影響を受けて押されたり、呼吸によって圧力がかかる作用で押し出されたりするため、心臓に近い血液であれば、問題なく心臓に戻ってきます。
また、心臓より上方の血液は、重力により心臓に戻ってくることができます。
ところが、とくに下半身の血液というのは、心臓から遠いうえに心臓よりも下方を流れていますから、心臓に戻る力が弱くなってしまいます。
この血液を押し出す力をアシストするのが、静脈の逆流を防ぐ「弁(べん)」と、ふくらはぎが持つポンプ機能です。
筋肉が収縮すると、その圧力で血液が心臓に送り出され、反対に筋肉が緩むと、弁が閉じて血液の逆流を防ぎます。
このような働きのおかげで、血液のスムーズな循環が保たれているのです。
ふくらはぎの活性化による効果
ふくらはぎの重要性を研究してきた故石川洋一医師によると、ふくらはぎのポンプ機能を活性化すると、血液循環以外にも次のような効果が期待できるそうです。
血液循環が良くなると、全身に送られる血液量が増え、全身の細胞に十分な栄養や酸素を送ることができる
病変部がある場合、血液がたくさん流れて回復が促されると同時に、自己治療の作用を高める
免疫力を高める
ホルモンが筋肉や毛細血管に流入するのをサポートする
自律神経の働きを良くする
基礎代謝を高め、新陳代謝を良くする、体温を上げる
細胞を若返らせる
脳細胞を活性化する
乳児の免疫力を高め、アトピー性皮膚炎、ぜんそく、風邪などを改善する
それでは、反対にふくらはぎのポンプ機能が低下すると、どうなってしまうのでしょうか?
次項でみていきましょう。
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