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ふくらはぎのポンプ機能が低下するとどうなる?
ふくらはぎのポンプ機能が衰えると、当然ですが、血液を心臓に戻す力が弱まります。
そうすると、血液が下肢の静脈にとどまり、静脈内部の圧力(静脈圧)が高まって、拡張してしまいます。
その結果、弁の機能は低下し、血液が逆流します。
血液が逆流すると、今度は血液内の水分が細胞にたまり、むくみの症状がでてきます。
また、このような状態を放置すると、静脈瘤(静脈が伸びたり、曲がったりして膨れてしまう)や、皮膚の色素沈着、皮膚潰瘍(静脈瘤が悪化して皮膚に穴が開いてしまう)などの病気(静脈還流障害)に至る可能性もあります。
ふくらはぎのポンプ機能を衰えさせない方法
最後にふくらはぎのポンプ機能を衰えさせないための方法をいくつかご紹介しましょう。
長時間同じ姿勢でいない
長時間の同じ姿勢は、血液の循環を悪化させます。
デスクワークや立ち仕事など、仕事柄、長時間同じ姿勢という方は多いと思いますが、休憩時間にストレッチなどをして、意識的に血流を良くするように心がけましょう。
「肥満」に注意する
静脈還流障害の要因として、肥満も挙げられています。
健康診断などで「肥満」を指摘されている方は、普段の食生活を見直しましょう。
ふくらはぎの運動を行う
ふくらはぎの筋肉を意識して使うことも大切です。
とくに、ふくらはぎの筋肉を使うつま先立ちはおすすめです。
つま先立ちをした状態でかかとを上下するなどの動きを加えると、さらに良いですね。
【参考】
・北濱みどり『体の不調は腎臓でよくする! 1日3分から始めるカンタン健康法』(かんき出版 2013)
・国立循環器病研究センター「脚の静脈の血行障害-静脈瘤」(http://www.ncvc.go.jp/cvdinfo/pamphlet/blood/pamph97.html)
<執筆者プロフィール>
吉村 佑奈(よしむら・ゆうな)
保健師・看護師。株式会社 とらうべ 社員。某病院での看護業務を経て、現在は産業保健(働く人の健康管理)を担当
<監修者プロフィール>
株式会社 とらうべ
医師・助産師・保健師・看護師・管理栄養士・心理学者・精神保健福祉士など専門家により、医療・健康に関連する情報について、信頼性の確認・検証サービスを提供
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